<< 東京市場の動き >>
2日の東京市場は、若干のドル安・円高。114円台で寄り付いたものの、そののち113円台に押し戻されて、大引けている。
ドル/円は114.15円レベルで寄り付いたのち、しばらくは114円台の狭いレンジ内で揉み合い。しかし、途中で大きく値を崩すと、一気に113.70円台まで値を下げた。そののち、やや盛り返すも、すでに上値は重く114円台回復はならず。16時時点では113.85-90円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか先日連騰記録の途切れた日経平均株価だが、本日は前日比119円高で大引け、終値で1996年7月以来21年4ヵ月ぶりに2万2500円台を回復した。
一方、材料として話題になっていたものは、幾つかの米国ファクター。たとえば早朝に、NHKが「トランプ氏、対中貿易赤字の不均衡解消要求へ」と報じたほか、ホワイトハウスから「トランプ大統領はFRB議長候補を米東部時間の2日午後3時に発表する予定」との発表も観測されていた。
ほかには、「中国海警局の船4隻が日本の領海に侵入、政府が対策室設置」との報道や、麻生財務相から「デフレからの脱却を確実にする」との発言などが聞かれている。
<< 欧米市場の見通し >>
やはり猫の目相場で、目先は方向性に乏しい。ただ、懸念していたように、昨日もドルは今年5月以降の強い抵抗帯である114円半ばの壁を超えることは出来なかった。ドルの上値の重さを再確認したと言えるかも知れず、本日もドルの上値については114円半ばの攻防が注視されている。
なお、材料面では、明日発表の米雇用統計を注視している向きが多いものの、本日はそれなりに注目材料が少なくない。一例を挙げると、次期FRB議長の最有力候補であるパウエル理事の講演が予定されており、その発言内容次第では波乱の展開も!?
テクニカルに見た場合、大きな流れは引き続きドル高方向にバイアスかかるも、前述したように今年5月以降は大雑把にいって114円半ばが強い抵抗となっている感を否めない。このあとドルが続伸した場合も、「強い抵抗」となっている114円半ばをしっかりと超えられるかどうかがポイントのひとつとなりそうだ。
それに対するサポート、弱いものなら113.70円レベル、113.60円レベルなどにも位置するが、強いものとなると113円前後か。114円半ばを抜けず、ドルの上値の重さを確認したとの見方から下値攻めが始まる展開にも一応要注意。
一方、材料面ではこのあと、7-9月期の非農業部門労働生産性速報など、小粒ながら幾つかの米経済指標が発表される予定となっているほか、パウエルFRB理事の講演なども実施される予定で、それらには当然注意を払いたい。
また、それとは別に、「米東部時間の2日午後3時に発表される」予定の次期FRB議長や、米下院予算委員長が「与党・共和党が税制改革法案を日本時間の2日午後10時に公表する」ことなども場合によっては、マーケットの波乱要因となる可能性もある。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.50-114.50円。ドル高・円安方向は、まず114円レベルで、抜ければ昨日高値114.28円を含めた114円半ばレベルまでのゾーンがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、113.70円レベルに位置する一目均衡表の転換線が最初のサポートか。割り込むようだと、同基準線や移動平均の25日線などが位置する113円前後を目指す展開が予想されている。(了)
オーダー/ポジション状況
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