円目先は方向性喪失113円台中心の値動きか(10/30夕)

週明け30日の東京市場は、113円台後半で揉み合い。新規材料が乏しかったこともあり、30ポイント程度のレンジ取引で明確な方向性はうかがえなかった。

円目先は方向性喪失113円台中心の値動きか(10/30夕)

<< 東京市場の動き >>

週明け30日の東京市場は、113円台後半で揉み合い。新規材料が乏しかったこともあり、30ポイント程度のレンジ取引で明確な方向性はうかがえなかった。

先週末には、朝鮮中央通信が北朝鮮の報道官談話として「米国の手先として振る舞えば、日本は海に葬られる」と報じたうえ、スペイン・カタルーニャ州をめぐるゴタゴタも幾つか取り沙汰されたが、予想に反してドル/円は静かなオープン。先週末のNYクローズとほぼ同レベルである113.65-70円レベルで寄り付いた。
その後も、113.50-85円といった30ポイント強のレンジ取引が続き、方向性は乏しい。結局、夕方まで大きく動くことはなく、16時時点では、寄り付きに近い113.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料として話題になっていたもののひとつは、北朝鮮情勢。前記したもののほか、聯合ニュースが新たに「北核実験での放射性物質、大気中拡散で北海道に到達へ」と報じ、一部で思惑を呼んでいたという。
なお、それとは別に、新政権への懸念からここのところアクティブな変動が目に付くNZドルだが、週末に朝日新聞がNZ新首相へのインタビューとして「TPPの一部見直しを求めると明言」と報じるなか、同国地元ラジオ番組は、NZ首相が改めてTPP11批准の可能性に言及したと報じていた。

<< 欧米市場の見通し >>

今週は注目材料が少なくないが、そのなかでも「とくに」となると、次の2つか。すなわち、「次期FRB議長人事」と「米雇用統計の発表」−−になる。
うち前者については、パウエル氏というハト派議長が誕生する公算が高まっており、それがドルの上値を抑制している感を否めないものの、さすがにかなりの部分は織り込まれてきた。また、市場筋からは「議長がハト派なら、副議長はタカ派になるなど、バランスがとられる」との見方も聞かれるなど、それだけの材料でいつまでもドル安が進行する展開は見込みにくいのかも知れない。

テクニカルに見た場合、基本的なリスクは上方向にバイアスがかかるものの、先週末からドルの上値がジワリと切り下がっていることは若干気掛かり。ドルは底堅いのだが、先週末のNY終盤以降は114円台にも到達できない状態が続いている。
そうでなくとも、5月高値が114.37円、7月高値は114.49円、それに続く今回が114.44円で過去半年程度は114円半ばが強い抵抗になっている感がうかがえるだけに、ドル強気派としては出来るだけ早く足もとのボックス圏を上抜けて欲しいと願っている向きが多いようだ。

一方、材料面ではこのあと、9月のPCEデフレーターや同個人所得・個人支出といった米経済指標が発表される予定となっており、まずはそちらに要注意。
また、週内に発表される予定の次期FRB議長人事や、CNNが「ロシア疑惑で関係者を訴追か、30日にも拘束へ」と報じていることで、再びマーケットなどでロシア疑惑が関心を集め、マーケットの変動要因となる可能性もないではない。続報などに注意を払いたい。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.30-114.30円。ドル高・円安方向は、東京高値の113.80-85円、114円などが目先の抵抗か。抜ければ、直近高値も近い114円半ばがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京安値の113.50-55円をめぐる攻防がまずは注視されているが、割り込んでも113円台にはサポート多く底堅そうだ。(了)

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