年初来安値も射程内、ドル続落に注意(9/6夕)

6日の東京市場は、ドル安値圏での揉み合い。108円後半とドル安傾向はうかがえるものの、30ポイントほどのレンジ取引で、一抹の底堅さもうかがわせている。

年初来安値も射程内、ドル続落に注意(9/6夕)

<< 東京市場の動き >>

6日の東京市場は、ドル安値圏での揉み合い。108円後半とドル安傾向はうかがえるものの、30ポイントほどのレンジ取引で、一抹の底堅さもうかがわせている。

前日NYの流れを継ぎ、当初はドル売り・円買いが優勢。108.70円レベルで寄り付いたのち、日本の株価などをにらみつつ108.50円レベルまで下落したが下値を攻めきれず。その後は108.50-80円といったボックス相場の様相で、動意も明確な方向性も乏しかった。16時時点では、108.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料面として話題となっていたものは、本日もまずは北朝鮮情勢。国連決議や北朝鮮の制裁をめぐり米露外相や米英首脳、日米防衛相をはじめとする要人の会談や電話会談が相次ぎ報じられるなか、ロシア国連大使からは「対北制裁決議、11日採択は時期尚早」、ロシア大統領による「北朝鮮を追い詰めても意味はない」といった発言が聞かれていた。
なお、それらとは別に、ダラス連銀総裁による「年内の利上げも引き続きインフレ動向を見る必要」、安倍首相の「安倍内閣が経済優先であることは変わらない」との発言が報じられている。

<< 欧米市場の見通し >>

依然として北朝鮮情勢がマーケットの波乱要因。Xデーとされる北朝鮮の建国記念日にあたる週末9日が徐々に近づくなか、「北朝鮮に大陸間弾道弾(ICBM)移動の痕跡」などといったニュースも観測されており、予断の許さない状況が続きそうだ。なお、関連する情報として、ホワイトハウスが「トランプ米大統領、中国の習主席と6日に会談へ」と発表しており、会談の内容が注視されている。
また、それとは別に米ハリケーンセンターが、カリブ海の大型ハリケーン「イルマ」が6日にも米自治領プエルトリコ付近を通過するとの予想を発表したことも気掛かりだ。

テクニカルに見た場合、引き続きリスクはドル安方向。改めての話になるが、今年の相場パターンである「奇数月にドルは高値、偶数月にドル安値を記録」−−は足もと9月、完全に崩れたと言って良いかも知れない。
ちなみに、そんな次のドルの下値メドだが、先週記録した前回安値108.27円を起点とした短期フィボナッチの観点からすると、76.4%戻しである108.85円もすでに下回っており、100%戻しがターゲットに。年初来安値とあわせた108.10-30円のゾーンをめぐる攻防が注視されている。

一方、材料面を見た場合、7月の貿易収支や8月のISM非製造業総合指数といった米経済指標のほか、米地区連銀経済報告も発表される予定で、それらにまずは要注意。
また、Xデーへのタイムリミットが近づく北朝鮮情勢が引き続き注意を要するなか、前述した「米中首脳会談」なども波乱要因となりかねないかも知れない。さらには、米下院が本日実施する「ハービー」被害救済法案の採決や、「イルマ」の今後の進路などハリケーンに関するニュースも気になるところだ。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.10-109.30円。ドル高・円安方向は、本日東京時間のドル高値にあたる108.80円レベルの攻防をまずは注視。超えれば109.20円や109円半ばなどに弱い抵抗が存在しており、それらがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京安値の108.50円を下回ると8月安値の108.26円、年初来安値108.13円などが名実ともに視界内に。底堅いイメージもなくはないが、それらを下回ると一気にドル安が加速する危険性も取り沙汰されている(了)

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