ドル円 依然レンジ内、揉み合い続く可能性(8/28夕)

週明け28日の東京市場は、おおむね揉み合い。109円前半、40ポイント足らずのボックス内で一進一退をたどっており、方向性に欠けた値動きだった。

ドル円 依然レンジ内、揉み合い続く可能性(8/28夕)

<< 東京市場の動き >>

週明け28日の東京市場は、おおむね揉み合い。109円前半、40ポイント足らずのボックス内で一進一退をたどっており、方向性に欠けた値動きだった。

109.10-15円と、前週末のNYクローズと比べやや円高レベルで寄り付いた。これには、先週末に「北朝鮮が3発のミサイル発射を実施」したことが材料視された面もあったようだ。
しかし、影響は一時的でスグに切り返すと、逆にドル買い・円売りが優勢に。109.40円高レベルまで値を上げたものの続かず、その後は再びドル安・円高が進むも109円は割れず、16時時点では寄り付きレベルに近い109.05-10円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなかユーロとポンド絡みの通貨ペアはかなり荒れた値動き。参加者が少なく、流動性の乏しいことも影響したのか、対円などで非常に激しい乱高下をたどっていた。

一方、材料面として話題となっていたもののひとつは北朝鮮情勢。前述した週末の「ミサイル発射」を受けた米国の反応について、FOXテレビに出演したティラーソン米国務長官から「北のミサイル発射は挑発行為」との発言が聞かれていた。また、別途訪米している「谷内国家安全保障局長がマクマスター米大統領補佐官と会談、北ミサイルめぐり協議を実施」したという。
そのほか、トランプ米大統領が自身のツィッターに「カナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)を破棄する可能性もある」と投稿した、との報道も観測されている。

<< 欧米市場の見通し >>

「大山鳴動して鼠一匹」−−とはよく言ったもので、先週末のジャクソンホールの講演が、まさにそんな感じであった。事前には、イエレンFRB議長ならびにドラギECB総裁の講演が注目&期待されていたものの、結果は見事な肩透かし。それを受け、ユーロ絡みの通貨ペアはともかく、ドル/円についてはレンジ取引が継続している。
材料的にはドル売り・円買いが有利な感じもしなくはないが、最後の決定打に欠けており、あと一押しが足りない感も否めない。やはり、18日以降形成している108.60-109.80円というボックス内での変動に留まる可能性が高そうだ。

テクニカルに見た場合、短期的には108.60-109.80円とわずか1.2円レンジの値動きだが、日時をやや広げて「8月以降」と考えても108.60-111.05円と2.4円ほどの狭いボックス内で変動していることがうかがえる。
ちなみに、8月がこのまま終わったとすれば、今年の8月相場は2015年4月(月間変動幅2.34円)以来の小変動となるだろう。8月も残り数日、まずは最近の1.2円レンジだが、8月以降の2.4円レンジについても、月内に抜けていくことが出来るのかどうかが注視されている。

一方、材料面を見た場合、7月の卸売在庫速報や8月のダラス連銀製造業活動指数といった米経済指標が発表される予定となっており、それらにまずは要注意。また、実施される米財務省による2年債と5年債の入札にも注意を払いたい。
ただ、マーケットの関心としては、そうしたものよりも、米株を中心としたほかの金融市場の動きや、アジアだけでなく欧州など世界各地に広がる地政学リスクへの懸念、米政権運営不安などに関する材料などが警戒されている。なお、先で挙げた「米株を中心としたほかの金融市場の動き」に絡むものとして、先週末に米テキサス州を襲ったハリケーンの被害を注視している向きも少なくない。製油所地帯への直撃で被害もあったことから、今後原油高になる可能性を指摘する声も聞かれていた。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.70-109.70円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値である109.40円レベルが最初の抵抗で、抜ければ前回高値の109.80-85円、7月高値を起点とした直近下げ幅の23.6%戻しに当たる110円レベルなどがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、直近安値108.85円レベルをめぐる攻防に注目。ただ、割り込んでも108.60-65円、年初来安値108.13円など108円台にサポートは多く、ドルは底堅い展開か。(了)

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