ドル円戻り歩調か、ADP雇用統計に要注意(17/8/2夕)

2日の東京市場は、ドル高・円安。早朝を安値に一時111円近くまで値を上げる局面も観測されている。

ドル円戻り歩調か、ADP雇用統計に要注意(17/8/2夕)

ドル円戻り歩調か、ADP雇用統計に要注意

2日の東京市場は、ドル高・円安。早朝を安値に一時111円近くまで値を上げる局面も観測されている。

早朝寄り付いた110.30円レベルが日中の最安値。つまり、オープン後は一貫したドル高・円安の展開で、東京時間午後には110.90-95円の高値を記録し、111円台手前まで上昇した。しかし、111円台を回復できなかったこともあり、そのあとはやや値を崩すと、16時時点では110.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、材料面としては、東京時間の早朝に「関東圏で震度4、やや強い地震」が観測されたものの、影響は軽微。また、そのあともNBCニュースが、米共和党の重鎮のグラム上院議員の発言として、「北朝鮮が挑発を続ければ軍事オプションは避けられない」と報じたほか、明日の内閣改造と絡めた「自民政調会長に岸田外相が内定」との先行報道、布野日銀委員からは「強力な緩和をしっかり推進していくことが重要」との発言も聞かれていたものの、いずれも決め手に欠け、相場への影響となると限られた。

一方、それとは別に、NZドルとユーロの値動きも荒れ模様。
前者については、早朝に発表されたNZ経済指標のうち、雇用関係の指数が下振れしたことが嫌気され、NZ/円は82円半ばから81円台まで短時間に一気に値を下げている。対して後者は、ユーロ/円が午後に入り急伸するなど、トータルで1円近い変動を記録した。

<< 欧米市場の見通し >>

「まだはもうなり、もうはまだなり」−−で、一筋縄にいかないのが為替相場だが、昨日欧米時間に110円を一時割り込んだこともあり、さすがにある種の「達成感」も。単なる調整か、基調転換かはさておき、ドルは取り敢えず反発の時間帯へ入った感もある。今週もっとも注視されている要因は、週末の7月米雇用統計だが、本日のNYタイムに発表される7月のADP雇用統計も負けず劣らず重要だ。その内容如何で、ドルはさらなる戻りをたどっても不思議はないかもしれない。

テクニカルに見た場合、昨日110.70-75円に位置した一目均衡表の雲の下限は、本日111.05-10円に位置しており、日足は依然として雲を下回っての推移となっている。
ただ、足形そのものはさほど悪くはない。一目の雲が今後111円半ばや112円台へと値を上げ、その過程で厚さをほぼ無くすことが見込まれているだけに、そうしたタイミングを見計らい、雲の上抜けを試すことを予想する「強気派」のシナリオも聞かれていた。

一方、材料的に見た場合、前述した7月のADP雇用統計が発表される予定であり、それにまずは要注意。ちなみに、事前予想値はプラス19万人程度で、前月のプラス15万8000人から改善する見通しだ。好数字であれば、素直にドル買いで反応する公算が大きい。
また、別途発表される米企業決算や、メスター・クリーブランド連銀総裁やウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁などの講演、米政権運営をめぐる動きなども、相場の波乱要因として注意を払っておきたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.20-111.40円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値に当たる110.90-95円が最初の抵抗で、抜ければ一目均衡表の先行帯の雲が分布している111.05-35円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、110.40-50円に弱いサポートが存在しており、まずはその攻防を注視。割り込むと、昨日のNY時間に記録した直近安値109.92円を目指す。(了)

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