ドル乱高下、利上げに慎重なFRB関係者発言で
昨晩の海外市場では一部の米地区連銀総裁の金融引き締めへの慎重発言に一時ドル売りが強まり、対ユーロで一時1.1900を越えて取引されました。
ドル円は欧州序盤は米金利の上昇などを背景に上昇し、110.98と一時111円に迫る勢いでしたが、セントルイス連銀のブラード総裁は昨晩インタビューで「インフレ見通しを考慮すれば近い時期の更なる行動は支持しない」「追加利下げはインフレが2%に向かって上昇することを抑制するだろう」などと述べ、インフレ見通しの悪化により今後の金融政策の見通しに変化が総じているとの見解を示したことで反落し110円台前半まで下落、しかしその後は株価の上昇などを背景にドルが買い戻される展開となり、東京時間7:30現在は昨夕に近い水準の110.70レベルでの取引です。
NYダウは昨晩アップルの好決算などを材料に22,000ドルを初めて超え、終値でも22,016.24ドルで終了しています。
昨晩はFRB関係者の発言が相次ぎましたが前述のプラード総裁以外にもクリーブランド連銀のメスター総裁が足下のインフレ鈍化に過剰反応すべきでないとしつつも、インフレを引き起こすトリガーとなる失業率のポイントを引き下げたことや、必要に応じ引き締めを一時的に小休止することが可能との考えを明らかにしています。
一方でボストン連銀総裁、サンフランシスコ連銀総裁は昨晩9月のバランスシート縮小や年内再利上げに肯定的な発言をしています。
週末に雇用統計を控え為替市場は一方向には走りにくい状況でもあり、ユーロも反落して1.1850近辺でアジア時間を迎えるなど、結果的には方向感の定まらない動きとなった印象です。
ドル円は110円割れを短時間で回復し底堅さを確認したこともあり、このまま110円台を上下しながら週末雇用統計を迎える公算が大きそうですが、ユーロは連日高値を更新していてこちらは波乱含みです。
オーダー/ポジション状況
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