レンジ継続か底割れか、目先の正念場(5/16)

16日の東京市場は、これまでの流れが一転してドル安・円高。値幅そのものは50ポイント程度に留まったものの、

レンジ継続か底割れか、目先の正念場(5/16)

<<東京市場の動き>>

16日の東京市場は、これまでの流れが一転してドル安・円高。値幅そのものは50ポイント程度に留まったものの、「早朝高・大引け安」の展開で、対円以外、ユーロなどでもドルの弱さが目に付いた。

113.70-75円でオープンしたのち、しばらくは揉み合い。113円半ばで下げ渋るも、昼前に割り込むとドルは続落、夕方には113.25円レベルまで値を下げている。日経平均株価が前日比83円高で寄り付くも一時マイナス圏に転じるなど冴えない値動きをたどったうえ、対ユーロを中心としたドル売りがかさんだことでドル/円も連れ安に推移した面を否めない。16時時点では113.25-30円と、一日を通したドル安値圏で推移し、欧米時間を迎えている。

材料的には、「国連安保理が北朝鮮ミサイルで非難声明発表」、「日米外相が電話会談、対北での連携を確認」など、北朝鮮に関する幾つかのニュースが報じられたが影響は限定的。また、別にワシントンポスト紙が「トランプ氏、ロシア外相に機密情報漏えいか」との内容を伝えたが、こちらも消化不良の感が強かった。

<<欧米市場の見通し >>

ドル強気ムードの剥げ落ち

先週半ばに見られた115円トライをうかがうような様相にはないだけでなく、ドル強気ムードもスッカリ剥げ落ちた感がある。
ここからしばらくの相場展開は、「112-115円」あるいは「113.00-114.50円」などといったボックス圏を形成するのか、それともドル弱気へと基調転換を果たすのかを見極める、ある種の正念場を迎えている気もしないではない。

テクニカルに見た場合、本日を含めすでに3日も113円台での値動きで明確な方向性はうかがえない状況だ。したがって、まずは114円あるいは113円という、直近で形成しているレンジの上限あるいは下限を、どちらにブレークするのか、その方向性をまずは注視してみたい。
ちなみに、レンジを上抜けた場合、次のターゲットは114.35-40円、そして115円レベルなど。それに対して下抜けた際は、一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する112.55円レベル、移動平均の75日線が位置する112.15-20円などがサポートとして意識されそうだ。

弱気の目立つ米経済指標に注意

一方、材料的に見た場合、4月の住宅着工件数や同鉱工業生産など発表される米経済指標にまずは要注意。先週末に発表された4月の米小売売上高に続き、昨日発表された5月のNY連銀景況指数も市場予想を下回る結果で、ドルの売り要因となった。「二度あることは三度ある」のか、一部の参加者には発表される米経済指標に対し、かなりの警戒感を抱く向きも観測されている。
また、それとは別に米下院情報特別委員会の公聴会をにらんだ米議会や、週末に行われる初外遊や来週のG7首脳会談といった重要政治イベントを前にしたトランプ米大統領の発言などにも注意を払いたい。

欧米時間のドル/円予想レンジ112.70-113.90

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.70-113.90円。ドル高・円安方向は、時間足ベースの高値である113.85円レベルが抵抗だが、それを含めた114円前後の攻防にまずは注目。抜けても114.35-40円に次の抵抗が存在し上値は重そう。
対するドル安・円高方向は、113円レベルが最初のサポートであり、しっかり割り込むようだと一時的に下げが加速しても不思議はない。その場合、次のサポートは112円半ばか。(了)

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