米ドル軟調、ユーロ1.11に接近
住宅関連指標不冴え、トランプ大統領機密漏えい問題でドル売られる
昨晩の海外市場では住宅関連指標の不冴えと、トランプ大統領の機密漏えい問題からの政治不安に米ドルが軟調に推移しました。
ドル円は113円台後半から一時113円割れの水準に下落、アジア時間の早朝は113.00円近辺での取引となっています。ユーロは対ドルで一時1.1097を記録1.1100に迫る勢いで早朝も1.108台で推移しています。ユーロ円はユーロ、円の双方が対ドルで買われたため方向感を無くし125円台半ばを中心にやや値動きの荒い動き。
一方米国株はテクノロジー関連、金融関連株が高く、底堅く推移、ナスダック総合指数は史上最高値を更新NYダウはほぼ横ばい2.19ドル安い20,979.75ドルで終了しています
昨晩発表された4月の米住宅着工件数、建設許可件数は、いずれも市場の事前予想を下回り、このところ変調が見られる米経済指標への不安を増幅することとなりました。その後発表された4月鉱工業生産は予想を大幅に上回りましたが、トランプ大統領がラブロフ外相、ロシア大使などにテロに関する極秘情報または国家機密に相当する情報をロシアに漏らしたとの批判が高まっておりセンチメントの改善には至らず、ドルは安値圏での取引が続きました。
トランプ政権側はロシアへのテロ情報の提供は大統領の権限の範疇で適法だと主張していますが、情報入手先と一部で報道されたイスラエルとの関係悪化も懸念されることから、再びトランプ大統領の政権運営能力に疑問符がついた形となりました
相対的にユーロに資金の流れ易い状況続く、円は様子見か
ユーロの強さが目立ちます。欧州圏での目先の政治的リスクが消え、経済のファンダメンタルズも底堅く推移している中、ECBが金融緩和縮小加速への思惑が根強い中で、米国サイドでは最近の経済指標の変調に金利先高観にやや後退がみられること、北朝鮮の地政学リスク、トランプ政権の不透明感による不安定性も加わり、相対的に資金がユーロに流れやすくなっている状況です。
本日の東京市場では欧米株が底堅い動きを示す一方で米国を中心にリスク回避の動きからやや強まっていることからドル円、日本株ともに様子見気分の強い動きとなりそうです。
この後8:50からは本邦3月の機械受注の発表が予定されています。
オーダー/ポジション状況
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