<< 東京市場の動き >>
2日の東京市場は、ドル高・円安。終盤にかけては重かった112円の壁をしっかりと越えてきた。ただ、値幅そのものは決して大きくはなく、終日を通しても40ポイント程度に留まっている。
111.80-85円で寄り付いたが、しばらくは動意も乏しく揉み合い。111.80-112.00円といった極めて狭いレンジ内での膠着相場をたどっていた。しかし、日経平均株価が100円を超える上昇をたどるなか、為替市場も明日からの連休をにらんだポジション調整の円売りが徐々に優勢となると、112円をついに突破。一時112.20円近くまで値を上げ、16時時点でも112.15-20円と一日を通したドル高値をキープし、欧米時間を迎えている。
なお、材料的には、読売新聞朝刊が「北朝鮮に対する経済政策を強化するため、日米韓のほか英独仏やEUなどが、ソウルで2日にも事務レベル会合を開くことが分かった」と報じたほか、米国の北朝鮮研究機関「38ノース」が、最新の衛星写真をもとに「潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を行う船が確認できた」ことを明らかにするなど、地政学リスクを喚起させるようなニュースも観測されていたものの、為替市場に目立った影響は見られなかった。
<< 欧米市場の見通し >>
ここ最近は、若干ユーフォリア的な円安の進行だ。北朝鮮リスクなどが依然として顕在していることが気掛かりなのだが、足もとのリスクは逆にドル高・円安方向にバイアスがかかりそう。まだ抜けたとは言えないものの、110-112円というボックス圏を上抜きにかかっているだけに、さらなるドル高の進行には注意を払いたい。
テクニカルに見た場合、前日に111.80-85円の抵抗を超えたことに続き、本日は112円の壁を抜けてきている。本稿執筆時には3月31日高値の112.20円を抜けてはいないが、その直前にまで迫る局面も観測されており、超えていくのは時間の問題か。しっかり抜ければ、次のターゲットは3月高値115.51円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しにあたる112.70円となるなど、ドルの一段高に向けた新たなステージへと入ることになりそうだ。
なお、一目均衡表においては、先行帯の雲の下限が112.30-35円まで切り下がってきていることから、ザラ場ベースの動きはもちろんのこと、NY終値についても一応要注意。
一方、材料的には、明日まで実施される米FOMCなどに要注意だが、注目要因はさほど多くない。と言うより、米雇用統計の発表そのほか、大きな関心事項はおおむね明日以降に集中していることから、材料面としては動きにくいイメージだ。
ただ、一部では日米など内外金利差の話が指摘されるなど、米株を含め他の金融市場の動きを警戒する声も少なくない。材料以上に、それらの動きによって為替市場が大きく動く可能性もある。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.40-112.50円。3月31日高値の112.20円を超えられてはおらず、まずは同レベルをめぐる攻防が注目される。ただ抜ければ、移動平均の75日線なども位置する112.70円レベルを目指す展開か。
対するドル安・円高方向は、東京時間に超えてきた112円が最初のサポートで、その下は20ポイントおきに弱いサポートが存在している。しかし、ドルの下値はかなり堅そうで、トランプ米大統領からの「口先介入」でもない限り、短期的には111円割れも予想しにくい。(了)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.22
ドル円、下落後に反発するなど底堅い動き。上昇トレンドの継続を想定(11/22朝)
21日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.21
東京市場のドルは154円台後半で推移、今晩も要人発言で上下に動く可能性アリ(24/11/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことでドルは一時154円台を付ける場面も見られた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.21
ドル円 地政学リスクくすぶるも再びレンジの様相に(11/21夕)
東京市場は一転してドルが弱含み。とくに終盤下げ足を速めている。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2017.05.02
ドル円見通し 112円接近ながら戻り攻防続く(5/2)
ドル円は112円に迫る111円台後半へと上昇、3/30高値111.94円を捉えた格好だ。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。