主要な欧米市場が休場、動きにくい雰囲気 (4/14)

14日の東京市場は、ややドル安・円高。午前中はそれでも底堅い雰囲気を醸していたが、午後に入りドル安が加速、108.85円レベルまで値を下げる局面も観測されている。

主要な欧米市場が休場、動きにくい雰囲気 (4/14)

<<東京市場の動き>>

14日の東京市場は、ややドル安・円高。午前中はそれでも底堅い雰囲気を醸していたが、午後に入りドル安が加速、108.85円レベルまで値を下げる局面も観測されている。

109.10円レベルで寄り付いたものの、動意は乏しく揉み合い。午前中は、わずか20ポイント程度のレンジ内で一進一退、まさに膠着相場の様相を呈している。北朝鮮情勢を波乱要因として注目しつつも新規材料に乏しく、本日から主要欧米市場がロングウイーク・エンドをたどることもあり、参加者の動意も鈍かった。
しかし、午後に入ると、週末にかけての地政学リスクが改めてクローズアップされたことで、市場はややドル売り・円買いに傾斜。大きく値を崩したわけではないが、109円台を割り込むと108.85円レベルまで下落し、16時時点でもほぼ同レベルの推移となっている。

なお、東京時間において注目されていた北朝鮮情勢については、メディアを通して様々な思惑などが飛び交う。たとえば、米NBCテレビが「米軍は北朝鮮が核実験を敢行するとの確証を得た段階で通常兵器による先制攻撃」などと報じているほか、AP通信からは北朝鮮外務次官の発言として「米国が挑発を選ぶなら我々は戦争に突入」との報道も観測されていた。

<<欧米市場の見通し >>

本日は、イースター休暇の「グッドフライデー」にあたることで、欧州の主要市場が休場となるほか、米国市場も債券と株式の取引は休場となる。そのため、為替市場においても積極的な売買は見送られそうで、基本的には動きにくい展開が続きそうだ。109円挟みの揉み合いをたどる公算が大きい。

テクニカルに見た場合、改めて指摘するまでもなく、基調は下向きでドルの下落リスクが高い。昨日の東京時間に記録した安値108.60-70円レベルは移動平均の200日線が位置しているうえ、昨年のドル安値98.65円を起点とした上げ幅の半値押し(50.0%押し)などにもあたる強いサポートだが、割り込むようだと薄商いが予想されるなか、再び下げ足を速める可能性もありそうだ。

一方、材料的に注視されているのは、発表される3月消費者物価指数や同小売売上高といった米経済指標。
ただ、それよりも、引き続き北朝鮮やシリアをめぐる国際情勢、フランス大統領選をにらんだ欧州を中心とした政治リスクなどに対する関心が高く、とくに北朝鮮に関しては明15日が「金日成元国家主席の生誕105周年」にあたることで、とくに警戒感が強い。昨日の話だが、米国営ラジオ放送ボイス・オブ・アメリカが「北朝鮮は現地時間15日午前にも核実験を行う可能性がある」と報じていることなども気掛かりだろう。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.50-109.40円。ドル高・円安方向については、本日の東京時間高値の109.40円レベル、あるいは110円前後などが抵抗として意識されそう。
対するドル安・円安方向は、引き続き昨日安値にほぼ合致する108.60-70円の攻防が注視される。下回ると、移動平均の52週線が位置する108.30-35円や、107円半ばなどがターゲットに。(了)

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