北朝鮮情勢沈静化せず、日経平均四日続落
復活祭の休暇でアジアでもシンガポール香港等の市場が休場、これからの海外時間欧米も多くの市場が休場となり、参加者の少ない本日のアジア時間では、北朝鮮をめぐる情勢に一向に沈静化の兆しが見られず、むしろ米国、北朝鮮の舌戦がエスカレート、売り言葉に買い言葉の悪循環に陥りつつあるように見え市場は一段のリスクオフとなりました。
日経平均は4日続落、本日も年初来安値を更新して91円安の18,335円で引けています。
明日の北朝鮮での故金日成主席生誕105周年の祝祭と、米カールビンソンの朝鮮半島到着で北朝鮮の情勢はひとつのピークを迎えますが、本日米NBCは北朝鮮に核実験の確証が得られた場合、トランプ政権は先制攻撃を行う準備を進めていると報道、これに対して北朝鮮では韓外務次官がAP通信の取材に対し「米国はより邪悪で攻撃的になった」「米国がそれを選ぶならわれわれは戦争に向かう」と発言、核実験についても「最高指導部が決断すれば実施する」と一歩も引かない構えです。一方中国は「取り返しのつかない道に進むのを阻止する必要がある」と双方に冷静な対応を呼びかけていますが、いまのところ具体的な行動にでている様子はうかがえません。
米国、韓国の専門家は衛星写真等の分析の結果北朝鮮で核実験の準備が整ったと見ており、明日、核実験が強行され、米国が攻撃に踏み切る可能性は現在でも否定できません。
また、16日日曜日にはトルコで大統領に権限を集中させる憲法改正に関する国民投票が実施されます。
昨年のクーデター未遂以降非常事態宣言が解除されておらず、野党党首、報道関係者等多くの大統領反対派が拘束されている中での改憲国民投票は、それでも賛否が拮抗しているといわれており、予断を許さない状況です。本日現地時間昼過ぎのトルコリラはリスク回避の動きから大幅安となっており対ドルで3.70に迫り、対円では29.50を割り込む動きとなっています。
本日欧米主要株式市場、債券市場は休場ですが米国では21:30に小売売上高、消費者物価指数の発表があります。為替市場は取引自体は続きますが、流動性の低下に伴うスプレッドの拡大、週末から週明けにかけてのレートの大幅な乖離が発生すること等もありえますので、為替のポジションを保有されている方は十分な注意が必要です。
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