米雇用統計を注視、レンジ放れに期待も(4/7)

7日の東京市場は、90ポイント程度とやや広めのレンジ内で激しい乱高下の末、最終的には「行って来い」。

米雇用統計を注視、レンジ放れに期待も(4/7)

<< 東京市場の動き >>

7日の東京市場は、90ポイント程度とやや広めのレンジ内で激しい乱高下の末、最終的には「行って来い」。

110.80円前後で寄り付いたあと、しばらくはドルがじり高推移。日本時間の本日早朝となった米中首脳会談をにらみつつ、ポジション調整的な動きが先行する展開に。しかし、突然「米国がシリアを爆撃した」と伝えられたことを受け、流れが反転すると円は急騰。ドル/円が111円レベルから110.10円台まで一気に値を下げたほか、リスク回避志向が強まったことで、円は対ドル以外でも買われ、一時は全面高の様相をたどっている。

その後は、徐々に落ち着きを取り戻すと、株価や金利の動きをにらみつつ、相場はじりじりとドル買い・円売りが優勢に。午前は前日比19円安で引けた日経平均株価が反転高となり、100円を超す上昇をたどったことなども材料視され、ドルの買い戻しを支援した。ドルはじわり下値を切り上げると、110.70円レベルまで回復し、16時時点では110.50-55円で推移している。

なお、前述したように、本日早朝開催された米中首脳会談に関連し、トランプ氏から「中国の習国家主席と友情築く」などとしたコメントが聞かれている。これで対中圧力が弱まるのでは、との憶測に繋がる局面もあったが、如何せん「米国によるシリア爆撃」のインパクトが大き過ぎ、結局影響は限られたものに留まった。

<< 欧米市場の見通し >>

経験則から見た場合、方向性が定まらず乱高下することが多い「期末から期初(3月後半から〜4月初旬)相場」は今年も健在。ここまでは、過去の経験則通りの展開をたどっている感を否めない。しかし、材料的には正念場を迎えており、期待感も含めて、本日の欧米時間にもいよいよレンジブレークに繋がる動きになるとの見方は少なくないようだ。

テクニカルに見た場合、過去2週間あまりも110-112円のレンジ内の変動となっていて、明確な方向性はいまだ乏しい。
そうしたなか、マーケットでは米中首脳会談への警戒感などを背景に、敢えて言えばリスクは下向きとの指摘も多かったが、本日の東京時間に再びレンジの下限トライとなったにもかかわらず、結果は失敗に終わっている。「何度目の正直」−−になるかわからないが、このあとの欧米時間に再度110円割れをトライするだけでなく、実際に下抜ける展開はあるのだろうか!?

一方、材料的には、3月の米雇用統計が注視されており、その数字如何では過去2週間あまりの形成レンジをブレークする公算も取り沙汰されている。ちなみに、先日発表された3月のADP雇用統計は予想値よりも良い内容であり、それを受けて、本日の米雇用統計についてもやや期待値がアップしている感を否めない。したがって、良い数字が出た場合より、逆の悪い数字が出た場合の方がマーケットの与えるインパクトは大きいのかも知れない。
また、米雇用統計の発表以外でも注目材料は少なくなく、訪米中の中国国家主席の動静や、東京時間にシリア爆撃が起こったことに関連する続報などにも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.50-111.50円。ドル高・円安方向については、110円台にさほど大きなフシはなく、意識される抵抗となると昨日高値の111.15円レベル、5日高値の111円半ばなどとなる。
対するドル安・円安方向は、本日の東京時間にまたまたドルの下値をサポートした110.10-20円、そして心理サポートに当たる110円前後などの攻防を注視。引き続き底底堅いイメージではあるが、レベル的には徐々に見慣れており、以前ほど強固という感じでもないとの指摘も聞かれていた。(了)

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