東京市場の動き
15日の東京市場も引き続きレンジ取引。終日を通した値幅は30ポイントにも満たず、明確な方向性はうかがえなかった。
東京市場は、早朝寄り付いた114.75円レベルを挟んだ上下15ポイント程度の揉み合いに終始。中国全人代の閉幕に絡み、李首相から「今年の6.5%前後の成長率目標は低くない」「(米中間の)貿易戦争はみたくない」との発言が聞かれたものの、影響はいまひとつ。本日の欧米タイムから明16日にかけて重要な材料やイベントが目白押しであるため、マーケットは様子見ムードが強く、積極的な売買は手控えられた。16時時点では早朝の寄り付きレートに近い114.70円レベルでの推移となっている。
欧米市場の見通し
このあとの欧米時間は、波乱含みの様相だ。昨日から、マーケットは次の動意に向けてエネルギーを蓄積しているかのような小動きで、「マグマ」は相当溜まっている感を否めない。上下どちらに振れても、最近の形成レンジを大きく逸脱するような値動きをたどる危険性を秘めている。一部参加者のあいだで懸念されていた「3・15ショック」は果たして起こりうるのだろうか!?
今週は注目材料が多いなか、もっとも注目を集めているものといえば、本日のNY時間に発表される米FOMCとイエレンFRB議長の記者会見だろう。「利上げ実施」そのものはほぼ既定路線であり、市場にほぼ織り込まれていることから、それそのもののインパクトは限定的か。問題は、「次の一手」に関してで、利上げペース加速を示唆するような内容が示されれば115円台回復に向けたドルの再上昇が予想される反面、多少なりとも弱めの内容に留まれば期待外れとの見方が広がり、材料出尽くしのドル安が進行することになりそうだ。
なお、昨日からNYなどは大雪をともなうかなりの悪天候となっているが、FOMCの第一日目は開催されており、本日の結果公表も予定通り行われる見込みとされている。
一方、FOMCを無事に通過したとしても、注目材料は幾つも控えていることで、以降の展開も予断は許さない。
そのひとつは、オランダ総選挙であり、ブルームバーグによると「投票はアムステルダム時間15日午後9時(日本時間16日午前5時)まで実施され、締め切りと同時に出口調査の結果が発表される」−−という。つまり、NY市場の終盤にかけて、選挙結果の第一報が報じられる見通しだ。選挙結果がユーロ相場へ及ぼす直接的な影響が大きいことは言うまでもないが、結果如何では「リスク回避」の円買いなどが志向される可能性もある。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.50-115.50円。ドル高・円安方向については、一目均衡表の雲の上限が位置する115円レベル、次いで先週末高値の115.50円、116円前後などが抵抗として意識されそう。また、ザラ場ベースの変動はもちろんだが、NYクローズで115円台を回復できるか否かも、明日以降の相場を占ううえで重要だ。
対するドル安・円安方向は、時間足ベースで下げ止まっている114円半ばや、一目均衡表の雲の下限が位置する114.15-20円などがまずはサポートに。割り込むようだと1週間ぶりの113円台突入を否定できなくなる。(了)
オーダー/ポジション状況
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