2月のADP雇用統計注視、波乱はあるか!?(3月8日)

8日の東京市場も全般小動き。終日を通した変動幅は40ポイントほどに留まった。

2月のADP雇用統計注視、波乱はあるか!?(3月8日)

東京市場の動き

8日の東京市場も全般小動き。終日を通した変動幅は40ポイントほどに留まった。
ただ、流れとしてはドル安・円高傾向で、早朝の114円前後から113.60円台まで値を崩し、一日を通したドルの安値圏で欧米時間を迎えている。

前日NY終盤の流れを継ぎ、早朝からドル売り・円買いが優勢。前日比35円安で寄り付いた日経平均株価が一時100円を超える下げ幅を記録したことなどが嫌気され、リスク回避志向の動きが強まった。
その後は、安倍首相から「完全にデフレを脱却したと言える状況ではない」との発言が聞かれたり、中国の2月貿易収支が発表されたりしたが、いずれも相場への影響は限定的。しかし、緩やかな右肩下がりをたどる展開に変化なく、ドル/円は113.60円前後まで値を下げたあと、16時時点ではやや小戻した113.70円レベルでの推移となっている。

欧米市場の見通し

このあとの欧米時間も、基本的には動きにくい雰囲気。ただ、材料的には波乱含みで、荒っぽい変動には注意が必要かも知れない。

本日、幾つかある材料のなかで、とくに注視しているものは次の2点。すなわち、「2月のADP雇用統計」と「米財務省10年債入札」になる。
前者については、週末10日に発表される2月米雇用統計の数字を占うものとして、どの程度の数字となるのか期待を込めて注目している向きも少なくない。トランプ新政権の政策期待がプラス要因ながら、一方で冬季要因などが数字の押し下げ要因で、好数字よりも悪い内容だったときのインパクト、「ネガティブ・サプライズ」の方がより大きい可能性も指摘されていた。

一方、後者の10年債入札は、来週FOMCにおける3月利上げ警戒のなかでの需要が焦点となりそうだ。入札が低調なら米債金利の上昇とドル高が進行しても不思議はないだろう。

なお、昨日レポートしたテクニカル分析のひとつである一目均衡表からみたドル/円相場だが、重要なテクニカルポイントである先行帯の雲は、さらに厚みをなくし、本日は114円台半ばで上限と下限が重なり合うような状態となっている。
正直、本日中に上抜けるとは思っていないものの、抜ければ今後ジワリと厚みを増していく先行帯の雲がサポートになることも予想されるだけに、引き続き一目の雲をめぐる攻防には注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.00-114.20円。ドル高・円安方向については前述した一目均衡表の先行帯の雲が強い抵抗であり、その前段階としては時間足ベースで何度かトライして超えられなかった114.15-20円レベルがターゲットか。いずれにしても、ドルの上値は重そうだ。
対するドル安・円安方向は、やはり時間足ベースで小さなダブルボトムを形成したかに見える113.50-60円の攻防にまず注視。抜ければ、一目均衡表の基準線など複数のテクニカルポイントが位置する113.20-30円がターゲットとなりそうだ。(了)

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