チャートから見た世界と豪州経済
@ オレンジ:豪州との主要貿易相手国のGDP、青:世界経済全体
貿易相手国のGDPは持ち直していますが、世界経済全体ではまだ弱いままになっています。(豪州にとっては好材料)
A 豪州経済:上段の折れ線は前年比ベースGDP、下段のオレンジは4半期ベース伸び…第3四半期の落ち込みから回復。トレンドとしては鈍化傾向続く。
B家計
左図は小売売上高で全般的に下降気味の中で若干回復。左図の下段は小売売上高の量(四半期毎)を示していますが、数量も依然減少傾向続く。
右図は上段が家計消費…低位横這い傾向、下段が貯蓄率…下降気味。実質賃金の低迷が貯蓄率を下げている要因と思われます。
C家計の債務と支払い金利
また消費を支えているのは、堅調な雇用の下で、家計債務増です。低金利で借り入れ金利が低下が救いとなっています。
D賃金指数
その賃金指数は官(右)・民(左)共に前回より低下を続けています。引き続き雇用改善が実質賃金上昇には繋がっていないようです。
E住宅関連
左図の住宅価格推移は大分調整されましたが、最近再上昇しています。右図は住宅ローン承認額で、青は全体、オレンジは住宅所有、緑は投資物件。住宅購入に前向き姿勢が変わっていません。
F企業関連
下図は青が非鉱山関連企業の企業収益で、名GDPに占める割合を示しています。ここ数年は低位横這いが続いています。
一方で鉱山関連はリーマンショック以降の下降トレンドから大きく反発しています。豪州全体で非鉱山関連中心のGDP成長に軸足を変えている中での、鉱山関連収益の回復(前回はまだ回復の端緒だった)はGDPにかなりの好材料になります。
豪州経済は雇用改善の中で実質賃金の伸びが低迷していますが、消費は堅調(借入による)です。住宅は再度上向きで、かつ鉱山関連の企業収益が回復を始めています。全体的には上向き材料が多くなっています。
(以上)
(前回は2017年1月13日付)
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