前週の主要レート(週間レンジ)
始値 高値 安値 終値
ドル円 116.75 118.60 115.21 116.92
ユーロ円 122.88 123.52 122.02 123.20
ユーロドル 1.0523 1.0623 1.0340 1.0535
日経平均 19298.68 19615.40 19277.93 19454.33
(注)上記表の始値は全て東京午前9時時点のレート。為替の高値・安値は東京午前9時?NY午後5時のインターバンクレート。
前週の概況
1月2日(月)
東京、LDN、NYの3大市場が休場となったこともあって終日取引自体は閑散でしたが、1月20日のトランプ新大統領就任に向け改めて経済政策への期待感からドルが底堅い展開での新年スタートとなりました。
1月3日(火)
東京市場が休場のためアジア時間は静かだったものの、欧州市場に入るとドル買いの動きが強まり、米金利の上昇と強い米国経済指標を受け、一時ユーロドルが1.0341レベルと12月安値を割り込み、ドル円も118.60レベルと12月高値に迫りました。しかし、NYの昼前にダウが値を崩し、NY原油急落、米金利低下と急速にリスクオフの動きが広がると、一気にドル売りへと転じドル円はアジア市場の水準、ユーロドルも値を戻し調整地合いでのNYクローズとなりました。
1月4日(水)
新年明けの東京市場では、日経平均株価が強く12月高値を更新する動きとなり、リスクオンの動きからドル円も円売りが先行するスタートとなりました。しかし、118円台前半では売りも目立ち東京後場には頭打ち、欧州市場に入り強い欧州の経済指標をきっかけにユーロドルの買い戻しが入るとドル円もじり安となり、NY市場では前日安値を下回ることとなりました。FOMC議事録では利上げペースが速まる可能性について言及されていたため、一時的にドル買いの動きも見られましたが、その後は再びドル売りの流れに戻り、ドル円、ユーロドルともにドル安値圏での引けとなりました。
1月5日(木)
大きな揺り戻しを挟みながらもドル安の一日となりました。米国雇用統計を前に、東京市場からポジション調整のドル売りが目立ちましたが、117円、116円と節目ではストップオーダーも出て東京後場には115円台半ばまでドル売りが進行、その後は相変わらず荒っぽい展開で欧州市場で116.80レベルの戻し高値を付けた後、NY市場では弱いADP全国雇用者数に反応し、115円台前半へと下押しとなりました。ユーロドルもドル円とほぼ同様のドルの動きとなっていて、1.0575レベルまで上昇後に1.04台後半へと押しが入り引けにかけては1.06台乗せと、こちらも激しい動きを見せました。
1月6日(金)
前日ドル売りの動きが継続して115.07レベルの安値を付けての早朝スタートでしたが、米国雇用統計を前に急速にポジション調整が進み116円台乗せ。雇用統計のうちNFPは前月の上方修正とコンセンサスよりも弱い数字とで合わせて目立った数字では無かったものの、賃金の伸びに反応し米国長期金利の上昇とともにドル高となり117円台に乗せる動きとなり、強い地合いでの週末クローズとなりました。
今週の予定(時刻表示のあるものは日本時間)
今週注目される経済指標と予定をあげてあります。影響が少ないものはあえて省いています。FRB地区連銀総裁講演の内、2017年FOMCメンバー(ニューヨーク、フィラデルフィア、シカゴ、ミネアポリス、ダラス)ではない地区連銀はカッコ付で示しました。わかりやすさ優先で、あえて正式呼称で表記していない場合もあります。
1月9日(月)
**:** 東京市場休場
19:00 ユーロ圏11月失業率
23:00 (ボストン連銀総裁講演)
26:45 (アトランタ連銀総裁講演)
1月10日(火)
10:30 中国12月CPI、PPI
24:00 米国11月卸売在庫
1月11日(水)
18:30 英国11月鉱工業生産、貿易収支
**:** トランプ次期大統領会見
24:30 米国週間原油在庫
1月12日(木)
08:50 本邦11月貿易収支
19:00 ユーロ圏11月鉱工業生産
20:00 南ア11月製造業生産
21:30 ECB理事会(12月8日)議事録公表
22:30 米国新規失業保険申請件数
22:30 米国12月輸入物価指数
22:30 フィラデルフィア連銀総裁講演
22:30 シカゴ連銀総裁討論会出席
26:30 (アトランタ連銀総裁講演)
27:15 (セントルイス連銀総裁講演)
1月13日(金)
09:00 イエレンFRB議長講演
**:** 中国12月貿易収支
**:** 米銀第4四半期決算発表が続く
22:30 米国12月小売売上高
23:30 米国12月PPI
23:30 フィラデルフィア連銀総裁講演
24:00 米国1月ミシガン大消費者信頼感指数速報
今週の週間見通し
年初以降もドル円、ユーロドルともに荒っぽい値動きを続けていますが、先週はドル円での上下の振れが目立ち、116円台後半から118円台半ばへと上伸後に115円間近まで急落、その後に117円台へ戻すと、往復の道中を合わせると値動きはかなりの値幅に達しています。
うまくリズムに乗れれば収益に繋がりやすいものの、失敗すると往復ビンタをくらうことになり、長期的なドル高の中での短期的な調整局面とはいうものの戦略を立てることが難しい流れとなっています。
今週はトランプ新大統領の記者会見でリスクオフにつながる発言が行われるのではないかという懸念から既に東京が休場となった月曜から売りが先行していますが、テクニカルにも先週安値(金曜早朝の115.07レベル)を下回ってくると、深めの調整が入ると考えられるため、円高の動きに注意すべき一週間となりそうです。
日足チャートをご覧ください。
昨年12月の118.66高値と先週の118.61高値でドル高値圏でのダブルトップを形成してきていること、また高値圏での最大の押しが115.07であることを考えると、トップの値幅3円59銭(118.66−115.07)をターゲットとした場合、111.48(=115.07−3.59)という水準も出てきます。
ただ、111円台半ばはさすがに今週のターゲットとしては遠いと考えられるため、大統領選開票後の安値101.20と12月高値118.66のフィボナッチ・リトレイスメントを見てみます。すると、38.2%押しは111.99とこちらも上記の111円台と近い水準となるため、もっとも浅い押しのターゲットとなる23.6%を見ると、こちらは114.54と比較的近い水準にあることがわかります。
テクニカルには、114円台半ばを最初のターゲットに、111円台を最大の下げのターゲットとする展開が、今週からトランプ大統領就任式の20日までに見る可能性が高いのではないかと考えています。
次に日柄も見てみましょう。
こちらは、時々当コラムで紹介する私がアストロサイクル(金融占星術)を用いて独自の日柄を算出しているものです。 http://www.ascendant.jp/Astro/
1月の日柄を時系列で見てみると以下のようになっています。
4〜5日 ドル売り
5日 変化日
9日 変化日
10〜11日 ドル買い
12日 変化日
16日 ドル買い
24〜26日 ドル売り
年初4〜5日のドル売りと変化日はその通りで、9日の変化日も雇用統計後のドル買いに対する変化日と考えられます。今週はいったん今日明日と底堅い動きを示すものの12日の変化日で再び押しが入り、16日にはドル買いの動きが見られるものの24〜26日にドルが売られるという日柄となっています。
こうした日柄にニュースやテクニカルな動きが重なると要注意となりますので、頭の片隅にでも覚えておいていただけると良いと思います。
今週は大きな下げにはつながらないかもしれませんので、まずは114.50レベルターゲットにしつつ114.00レベルをサポートに、上値は116.00レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
ドル円(日足)チャート
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみ平均足と同様とすることで、短期的な方向性(緑=上昇、赤=下降)を見やすく加工した当週報独自のチャートとなっています。また、国内外で人気の高い一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。トレンドラインは週初の段階で過去一定期間から自動的に表示される自動トレンドライン(無い場合もあります)となっています。
ディスクレーマー
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オーダー/ポジション状況
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