ドル円 NY休場などもあり、基本はレンジ取引か(10/14夕)

週明けのアジア市場は揉み合い。

ドル円 NY休場などもあり、基本はレンジ取引か(10/14夕)

ドル円、NY休場などもあり、基本はレンジ取引か

〇アジア市場、日米休場で積極的な売買手控えられ揉み合い、149.05-40のレンジ取引
〇中国・藍財政相会見、財政出動の規模言及無し、具体的な景気刺激策も示さず市場は不満の残る内容
〇先週の三村財務官の発言からも150円はシーリングと見られ、149円台半ばからは上げ渋り
〇ドル高円安方向、本日高値149.40レベルの攻防に注目、超えても10/10高値149.58などが抵抗
〇ドル安円高方向、149円が最初のサポート、下回れば148.30-40目指すが底堅そう
〇欧米時間のドル円予想レンジ:148.80-149.70

<< アジア市場の動き >>

週明けのアジア市場は揉み合い。本日東京市場が休場となるうえ、このあとのNY市場も休場で積極的な売買は手控えられていた。

週末は、27日投開票の日本の総選挙が事実上スタートしたということで、党首討論などがテレビを中心に活発。それぞれの発言が話題となっていた。一方、イスラエル軍が連日にわたり、国連軍を攻撃したとして各国から非難が殺到していたようだ。
そうした状況下、ドル/円は149.10-15円で寄り付いたものの、基本的には動意薄。新規材料が乏しいうえ、東京休場で積極的な売買は見送られている。実際、値動きは149.05-40円といった30ポイント強にとどまった。16時現在では149.20-25円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「石破発言など」と「中国情勢」について。
前者は、先でも指摘した党首討論や各種メディアのインタビューにおける、石破首相の発言や考え方が話題に。たとえば消費税については、「引き下げを考えていない」とする反面、「在任期間中の引き上げも考えていない」と明言。一方、金融政策については「日銀は政府の子会社ではない。金融政策の決定には独自の判断がある」と発言していた。ある種当たり前の内容で、そもそも論として日銀への政府介入や圧力など許されないことながら、市場では「利上げ否定発言」の後退と捉える向きもあったようだ。なお、それとは別に「新しい米大統領就任前の日米首脳会談も検討」との発言が聞かれるなか、韓国大統領府高官からは「年末の日米韓首脳会談を調整している」とのフォローコメントも聞かれていた。

後者は、週末13日に発表された9月の生産者物価と消費者物価、2つのインフレ指標がともに予想を下回るなか、中国国内経済の持ち直しに向け様々な取り組みが明らかになっている。たとえば、中国政府は「政府債務の大幅増加」を容認する方針を明らかにし、今年はさらなる「景気循環対策」を講じる予定だと表明している。また藍財政相は記者会見で、特別国債を活用して大手国有銀行に資本注入する方針を示していた。しかし、藍氏は同時に「財政赤字を拡大させる余地がある」とは述べたものの、財政出動の規模に言及せず。さらに期待されていた具体的な景気刺激策も示さないなど、今回も強く不満の残る内容だったといった声が大勢だ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場の基本的なリスクはドル高方向か。しかし、先週半ば以降週末まで3日連続高値はすべて149円台で、本日のアジア時間も上値は149.40円レベルだった。先日の三村財務官発言が聞かれたタイミングなどを加味しても、当局が150円をある種のシーリングと考えていることは間違いなさそう。超えたからと言って、すぐに円買い介入に動くといったことはないだろうが、これまで以上に「強いトーン」のけん制発言が発せられる可能性はある。いずれにしても、引き続き150円は近くて遠いというイメージだ。
市場の関心は、依然として日米金融政策に集中している。なかでも注目度の高い米金融政策は、先週発表された2つのインフレ指標を受け、強気の見方が幾分トーンダウンしたと考えられている。しかし、今週もなかなか重要な米指標の発表が予定されており、その内容如何では市場の見方がまた一転しかねないリスクもありそうだ。一方、それとは別に中東を中心とした地政学リスクの高まりにも注意を払っておきたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円のドル高方向にバイアスかかるも上値が重く、149円台半ばからは上げ渋り様相。油断は禁物だが、それでも150円を簡単に抜けていくイメージは乏しい状況だ。
対して下値も少しずつ切り上がっているようで、基本的に底堅そう。短期的には148円前半から半ばまでの下げがあれば御の字といったところか。

本日はNYがコロンブス・デーで休場となることもあり、米経済指標の発表はなし。また金融機関を中心とした、米企業の決算発表もとくには予定されていない。そうしたなか、ウォラーFRB理事による経済見通しについての発言が予定されているが、通常に比べ材料的にはかなり乏しい状況だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは148.80-149.70円。ドル高・円安方向は本日アジア高値の149.40円レベルの攻防にまず注目。しかし超えても10日高値149.58円などが抵抗に。
対するドル安・円高方向は、本日アジアで割り込めなかった149円が最初のサポートか。下回れば148.30-40円を目指すが、それでも基本は底堅そう。

ドル円、NY休場などもあり、基本はレンジ取引か

ドル円日足


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