ドル円、約2ヵ月半ぶり高値圏へと急上昇。心理的節目150.00突破後の急伸リスクに要警戒(10/15朝)

週明け14日(月)のドル円相場は日米休場(日本はスポーツの日、米国はコロンブスデー)にも係わらず終始堅調な値動き。

ドル円、約2ヵ月半ぶり高値圏へと急上昇。心理的節目150.00突破後の急伸リスクに要警戒(10/15朝)

約2ヵ月半ぶり高値圏へと急上昇。心理的節目150.00突破後の急伸リスクに要警戒

〇ドル円、本邦米国祝日にもかかわらず149.98まで上昇、底堅く推移
〇中国の国債発行増加方針、株価の堅調FRB関係者のタカ派発言等がサポート
〇ユーロドル、欧州経済先行き不透明感、ECBの追加利下げ観測等に一時1.09割れ
〇ドル円、日足が主要テクニカルポイントの上で推移、強い買いシグナルも継続、地合い極めて強い
〇ファンダメンタルズも円キャリートレードの再開期待、リスク選好の円売り等がドル円をサポート
〇ドル買い・円売りトレンドの本格再開をメインシナリオとして予想
〇心理的節目150.00突破後はストップBUYを巻き込みながら、ドル円相場が急伸する可能性あり
〇本日の予想レンジ:149.00ー151.00

海外時間のレビュー

週明け14日(月)のドル円相場は日米休場(日本はスポーツの日、米国はコロンブスデー)にも係わらず終始堅調な値動き。アジア時間朝方にかけて、安値149.06まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)中国経済の回復期待(中国政府・当局は国慶節前に相次いで景気刺激策を発表した他、先週末10/12には藍仏安財政相より「国債発行を大幅に増やす」との記者会見あり)や、(2)上記1を背景とした世界的なリスクオン再開、(3)株式市場の堅調推移(ダウ平均・S&P500が共に史上最高値を更新→リスク選好の円売り再開)、(4)ウォラーFRB理事による「利下げペースについてはより慎重に進める必要がある」「労働市場は依然としてかなり健全」とのタカ派的な発言が支えとなり、米国時間午後にかけて、高値149.98(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間10/15午前6時30分現在)では、149.80前後で推移しております。

週明け14日(月)のユーロドル相場は上値の重い展開。欧州時間朝方にかけて、高値1.0937まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)欧州経済を巡る先行き不透明感の高まりや、(2)上記1を背景としたECBによる連続利下げ期待(今週10/17に予定されているECB理事会での25bp利下げが完全に織り込まれている他、次回12/12に予定されているECB理事会での25bp利下げも織り込まれつつある状態)、(3)中東情勢緊迫化に伴う根強い地政学的リスク、(4)ウォラーFRB理事によるタカ派的な発言、(5)心理的節目1.0900を割り込んだことに伴う仕掛け的なユーロ売り圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0888(8/8以来の安値圏)まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間10/15午前6時30分現在)では、1.0907前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時149.98まで急伸するなど、約2カ月半ぶり高値を更新しました。日足ローソク足が主要テクニカルポイント(21日線、50日線、一目均衡表転換線、基準線、ボリンジャーミッドバンド)の上側で推移していることや、4時間足ベースで強い買いシグナルを示唆する「強気のパーフェクトオーダー」「一目均衡表三役好転」「強気のバンドウォーク」が成立していること等を踏まえると、テクニカル面に見て、地合いは極めて強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、日銀による過度な利上げ期待の後退と、米FRBによる過度な利下げ期待の後退(前週末金曜日に発表された米10月ミシガン大学消費者信頼感指数の1年先期待インフレ率が2.9%と前回の2.7%を上回る結果。昨日はウォラーFRB理事からも「利下げペースについてはより慎重に進める必要がある」との慎重な発言あり)が組み合わさる中、海外勢を中心に日米金利差に着目した円キャリートレードの再開期待が高まっています。加えて、中国政府・当局による景気刺激策(金融緩和+財政出動)も、リスク選好の円売り(株高→円売り)を通じて、ドル円を下支えすると見られることから、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの本格再開をメインシナリオとして予想いたします(心理的節目150.00突破後はオプション絡みのストップBUYを巻き込みながら、ドル円相場が急伸する可能性あり)。尚、本日は米10月ニューヨーク連銀製造業景況指数や、投票権を有するサンフランシスコ連銀デーリー総裁の講演に注目が集まります。

本日の予想レンジ:149.00ー151.00

注:ポイント要約は編集部

約2ヵ月半ぶり高値圏へと急上昇。心理的節目150.00突破後の急伸リスクに要警戒

ドル円日足

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