ドル円148円台、引き続き方向感は出ず
11日午前の東京市場でドル円は148円台半ばで方向感に欠ける動き。朝方、148.57レベルで取引の始まったドル円は、実需とみられるドル売りに仲値公表にかけ148.41まで下げる場面もありましたが、その後は反発し、東京時間正午現在は148.67での取引です。
日経平均株価は、小売り等の好決算銘柄に買いが入り、買いが先行。昨晩米市場で主要株価指数が下落したことや、円安が一服したこと等が重石となったものの、もみ合いながら上昇を続け、231円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、注目された米9月消費者物価指数(CPI)が前年比+2.4%と前月の+2.5%を下回ったものの、事前予想+2.3%ほどには低下しないという微妙な結果となりました。尚、除く食品・エネルギーベースでは前月、事前予想ともに+3.2%のところ+3.3%と明らかに予想外の上昇となりました。一方同時に発表された、週間の新規失業保険申請件数は前月、事前予想を上回る258千件となり、こちらは再び労働市場の弱さを示す結果となりました。
これを受け、ドル円は149.53まで急上昇後、瞬時に148.30まで急落する荒い値動きとなり、その後は148円台を中心にもみ合いました。その後WSJ紙の、11月利下げ見送りの可能性を示唆する、アトランタ連銀ボーステック総裁へのインタビュー記事が伝わると、米10年債利回りは4.11%まで上昇。ドル円も一旦149円台を回復しましたが続かず、148.58でアジア時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、引き続き一目均衡表の「雲」の中での横ばい推移。上下にテクニカルポイントが控え、方向性は感じられない形状です。
昨晩のCPI発表前後の為替の動きは難解でした。CPIはヘッドライン、コアとも予想比上振れたものの、ヘッドラインが前月比で低下したこと、新規失業保険申請数が増加したことが、ドル円が伸び悩んだ原因とされますが、週次の雇用指標がCPIコアの上昇より重きを置かれたということであれば、やはり市場は現状労働市場重視ということでしょうか。
一方で昨晩のボーステック総裁のインタビューからも、月初の雇用統計の大幅上ブレ以降の米指標からの政策修正は十分考えられる状況で、米国の年内0.5%の利下げの要否は今後議論となりそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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