豪ドルWeekly 乱高下の中国状況を様子見、豪雇用統計でタカ派姿勢が強まるか注目(24/10/11)

今週の豪ドルは、目立った経済指標の発表がないなか、国慶節明けの上海総合指数や香港ハンセン指数の乱高下を受けて、様子見ムードが強まった。

豪ドルWeekly 乱高下の中国状況を様子見、豪雇用統計でタカ派姿勢が強まるか注目(24/10/11)

乱高下の中国状況を様子見、豪雇用統計でタカ派姿勢が強まるか注目

今週の豪ドルは、目立った経済指標の発表がないなか、国慶節明けの上海総合指数や香港ハンセン指数の乱高下を受けて、様子見ムードが強まった。

経済的なつながりが深い中国では、8日、国慶節明けの上海総合指数が一時前営業日比10%超の急騰でスタートしたが、急激に上げ幅を縮小。香港ハンセン指数も急落するなど荒い値動きとなった。翌9日に、財政大臣が12日に開く会見で、景気下支えに向けた財政政策の強化策を打ち出し、記者の質問も受けると発表したことで、上海総合指数、香港ハンセン指数は下げ渋ったが、上下に振れやすい状況が警戒されて、東京株式市場などアジア市場や為替市場は様子見ムードが強まった。

一方、9月米雇用統計発表後のドルが主要通貨に対して買われたことでドル高円安は進行したが、円は石破首相が衆議院を解散した後も特に方向感に乏しく、豪ドルは対円では100円前後でのもみ合いとなった。

豪ドル・円(東京時間:10月7日―10月11日(終値は9時台終値を参照))
※Investing.comの日足を参照

始値: 101円26銭
高値: 101円44銭
安値: 99円07銭
終値: 100円08銭 

【今週と来週の重要指標】※時間は東京時間

10月8日
8時30分、10月Westpac消費者信頼感指数(前月比)、前回:−0.5%、結果:6.2%
9時30分、9月NAB企業景況感、前回:4.0、結果:7.0
10月16日
8時30分、9月Westpac先行指数(前月比)、前回:−0.05%
10月17日
9時30分、9月雇用者数、前回:4.75万人、市場予想:2.37万人
9時30分、9月失業率、前回:4.2%、市場予想:4.2%

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週の豪ドルは、12日の中国財政政策の強化策を受けた中国株の動向や、17日の豪雇用統計に関心が向かう展開となろう。

8日に国家発展改革委員会が記者会見で公表した景気対策が市場の期待に届かなかったとの見方が強まったことから、中国当局は矢継ぎ早の追加対策に動いたと見られる。市場では、地方政府の資金繰り支援やインフラ投資、消費の底上げ、五大銀行の資本増強などの措置が見込まれている。2−3兆元(42兆円―63兆円)規模との予想もあり、12日の発表内容に注目が集まっている。

あまりにも早いピッチで上昇していた中国株が上げ一服となるのは想定線だが、乱高下されると市場の警戒感が高まることから、週明けの中国株は注目だ。特に、14日は東京市場、ニューヨーク市場がともに祝日で休場のため市場参加者は非常に少ない。薄商いが影響して値段が急変する可能性はあるので、乱高下は警戒したい。

一方、17日の豪雇用統計は、8月雇用統計と比べると、雇用者数が鈍化し失業率は横ばいが予想されている。9月19日に発表された8月雇用統計では、雇用者数が4.75万人増加と市場予想を上回ったことで豪ドルは上昇に転じた背景もあり、再度、市場予想を上回る強い雇用情勢が確認できた場合、当然ながら年内利下げ見通しは大幅に後退する。2025年最初のRBA会合が開催される2月(2月17日―18日)から次回(3月31日−4月1日)に利下げ開始時期の見通しが後ずれする可能性はある。タカ派ムードが強まる雇用統計となった場合、中国株を横目に見た地合いではあるが、豪ドルは主要通貨に対して買い優勢となろう。

日足の一目均衡表では、雲上限や転換線水準でのもみ合いが続いている。101円20銭水準の100日移動平均線が上値抵抗として意識されている状況か。ただ、下への動きは限定的でしっかりとした推移も見られる。今後、雲上限をサポートに7月24日以来の102円台回復も間近な状況だ。

乱高下の中国状況を様子見、豪雇用統計でタカ派姿勢が強まるか注目

豪ドル円日足

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