ドル円146円台半ば、米雇用統計発表前で調整主体の動き
4日午前の東京市場でドル円は146円台をじり安推移。朝方、146.93レベルで取引の始まったドル円は、イベント前で様子見気分の強まる中、序盤もみ合った後じりじりと値を下げる動きとなり、東京時間正午現在は146.43での取引です。
日経平均株価は、円安進行から輸出関連銘柄の一部に買いが入り、序盤はプラス圏でのとなりましたが、中東での地政学リスクが重石となり、次第に売りに圧され一時前日終値水準を割り込む場面もありました。その後は、原油価格の上昇から石油関連銘柄等が牽引する形で再び上昇基調に転じ、180円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、発表された米指標がまちまちの内容となる中で、注目された9月のISM非製造業指数が予想外の好結果となったことから米長期金利が上昇しました。ドル円も発表直後は一時的に147円台を回復したものの147.18までで、東京高値147.24にはとどかず。その後は米金利上昇に取り残される形で146円台後半でのもみあいとなりました。本日米国時間に発表される米雇用統計を前に様子見気分が強まった事、中東情勢緊迫化が材料としてはより重く、イスラエルの反撃を控え緊張感が高まる中、リスク回避のドル買い、円買いともに強まったことで、ドル円が綱引きとなったことが理由として考えられます。また、昨晩石破首相が、記者団に、前日の「追加利上げに対するネガティブ発言」につき、植田日銀総裁の「政策判断のための金融市場、経済の状況の見極めに時間的余裕がある」との発言と、同じ認識だと示したものだと釈明したことも、ドル円の頭を重くしました。
テクニカルにはドル円は、徐々に低下してきた一目均衡表の「雲」下限に一旦頭を抑えられた形となっています。上方では200日移動平均線が90日移動平均線と151円付近で本日デッドクロスする可能性が高く、上値を重くする一方で、下方では143.35付近を上昇中の21日線が基準線を上抜けつつある等、チャートはまちまちです。
市場は本日21:30発表の米雇用統計待ち。FRBが政策判断材料の軸足を物価から雇用市場にシフトしたとされる中、非農業部門雇用者数(NFP)の増減をはじめとして、本日の雇用統計は最も関心を集める指標となっています。NFPの事前予想はやや弱め、前月並みの14.5万人、失業率は変わらずの4.2%が市場のコンセンサス。NFPが上下に大きくぶれた場合には、為替市場にもそれなりのインパクトがありそうで、今晩は要警戒です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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