ドル円 下げ幅20円超に、下げ止まりの兆しなし(8/5夕)

週明けの東京市場はドルが暴落。5円近い下げ幅を記録し、今年1月以来となる142円台を示現している。

ドル円 下げ幅20円超に、下げ止まりの兆しなし(8/5夕)

下げ幅20円超に、下げ止まりの兆しなし

〇東京時間のドル円、5円近い下げ幅を記録、今年1月以来となる142円台示現
〇日経平均株価終値、前週末比4451円安、ブラックマンデー上回る史上最大の下げ幅記録
〇金融市場、特に株式市場は理屈で説明できないパニック的な動き、落ち着くまで時間が必要
〇本日、7月非製造業PMI確報やISM非製造業総合指数等の米経済指標が発表予定
〇ドル高円安方向、143円後半から144円が今後の抵抗か、早めに超えなければ上値重くなるか
〇ドル安円高方向、東京安値141.70レベルがサポート、まずは142円前後の攻防に注目
〇欧米時間のドル円予想レンジ:142.00-144.00

<< 東京市場の動き >>

週明けの東京市場はドルが暴落。5円近い下げ幅を記録し、今年1月以来となる142円台を示現している。

週末は、米民主党全国委員会のハリソン委員長が、オンライン投票でハリス副大統領の党候補指名が確定したと発表し思惑を呼ぶ。また、北朝鮮で大規模洪水の被害が拡大しているとされることも物議を醸していたようだ。
そうした状況下、ドル/円は146円半ばで寄り付いたものの、日米株価の動きをにらみつつほぼ右肩下がりの様相。早々に先週安値146.41円を下回っただけにとどまらず、145円そして144円、143円さらに142円も一時割り込んでいる。日中高値からはおよそ5円の下落。しかし、目先安値をつけたのちは、さすがに買い戻しも入り16時現在では142.75-80円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「日経平均株価」と「米大統領選」について。
前者は、日経平均株価は寄り付きから冴えず。それでも下げ幅は660円ほどとまだ小さいものだったが、開始から20分足らずであっという間に2000円安となった。その後も株安は止まらず、とくに後場に下げ幅を拡大させると3000円安、4000円安とさらに下値を拡大させている。結局、終値は前週末比4451円安。ブラックマンデーを上回る史上最大の下げ幅を記録だった。なお、別途東証グロース250先物で、サーキットブレーカーが発動するなど日経平均以外でも、株価は全般的に不安定だったことは間違いない。

後者は、トランプ氏は当初、各メディアに「なぜわたしが討論をすべきなのかと言いたい」などと、ハリスとの討論に否定的な見解を示していたが、途中で発言を一転。「ハリス氏との大統領選討論会を9月4日開催でFOXニュースと合意した」と述べていた。しかし、当初予定されていた討論会は9月10日で、主催もABCテレビ。つまり、日程も主催も自分に都合の良いものへと勝手に変更しただけでなく、ハリス氏の了解も取り付けていなかったようだ。実際、ハリス氏はX(旧ツイッター)に「9月10日に会えることを願う」と投稿するなど、トランプ氏の策略に載ることはない旨を暗に示していた。まだまだ波乱含みと言えそうだ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場におけるドル売り・円買いが止まらない。本日東京では1月以来の141円台を示現し、7月3日の161.96円を目先高値として、下げ幅はついに20円を超えてきた。テクニカルには、今年の年初来安値である140.80円、あるいは昨年12月安値の140.26円などが現実的なドルの下値メドに。改めて指摘するまでもなく行き過ぎ、やり過ぎではあるものの、さらなる下値トライに向けた動きにも注意を払いたいところだ。
先週から本日に掛けての金融市場は年に一回あるか否かの相場展開だ。日本政府、当局にとっては最悪の動きをたどっているのではなかろうか。とくに株式市場は理屈で説明できないパニック的な動きであり、相場が落ち着くまでいま少し時間が必要か。

テクニカルに見た場合、ドル/円は下方向のメドを次々に割り込み、前述したように本日東京時間には一時141円台。それを受け、かなり遠くに位置していた年初来安値である140.80円や昨年12月安値の140.26円などが急に存在感を増していた感もある。もちろん下落スピードは速過ぎるほど速く、一本調子に向かうか否かという疑問もなくはないが、ここ最近の勢いからすると週内にもそれらをトライする可能性を否定できないだろう。一応注意しておきたい。

本日は米経済指標として、7月の非製造業PMI確報や同ISM非製造業総合指数などが発表される予定となっている。先週末に発表された米雇用統計が予想を超える悪化となりドル売り・円買いに寄与しただけに、本日も米指標に対する注目度は極めて高い。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは142.00-144.00円。ドル高・円安方向は、143円後半から144円が今後抵抗となりそうな感じ。早めに超えておかないと、ドルの上値はどんどん重くなってしまうだろう。
対するドル安・円高方向は、東京安値の141.70円レベルがサポートとなろうが、142円以下の滞空時間は短くまずは、その手前142円前後の攻防に注目だ。

下げ幅20円超に、下げ止まりの兆しなし

ドル円日足



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