東京市場のドルは141円台まで急落、週足の雲下限140円79銭水準が下値メドか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株の歴史的な暴落を受けてリスク回避の円買い圧力が強まったことから141円台まで円高ドル安が進んだ。
先週末の米7月雇用統計で失業率が予想外に上昇したほか、非農業部門雇用者数や平均時給の伸びも予想以上に鈍化、さらに、6月耐久財受注改定値や製造業受注がパンデミック来の大幅下落となるなど、景気後退への懸念などに大幅利下げ観測が強まり金利大幅低下に伴いドル売りに拍車がかかり146円台までドルは下落した。
東京時間では、株式市場で日経平均が1987年のブラックマンデー翌日の下落幅を超える4000円超の暴落となったことで、リスク回避の流れが強まった。円が主要通貨に対して急騰したことで、ドルは141円台まで急落した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:146円32銭
高値:146円33銭
安値:142円25銭
終値:142円66銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:159円59銭
高値:159円62銭
安値:155円48銭
終値:155円67銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 95円23銭
高値: 95円27銭
安値: 91円47銭
終値: 91円55銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:187円16銭
高値:187円23銭
安値:181円66銭
終値:181円83銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:35249円36銭
高値:35301円18銭
安値:31156円12銭
終値:31458円42銭(前日比−4451円28銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がテレビ出演
22時45分、米、7月サービス業PMI、前回:56.0、市場予想:56.0
22時45分、米、7月コンポジットPMI、前回:55.0、市場予想:55.0
23時00分、米、7月ISM非製造業景気指数、前回:48.8、市場予想:51.1
30時00分、米、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が講演
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間では、日本を中心とした株式、金利市場の大混乱を受けて、為替市場ではリスク回避の流れが継続しそうだ。ドルインデックスは102.5水準で下げ渋っていることから、本格的なドル売りは始まっていない様子。今晩の米経済指標の内容次第では、ややドル持ち直しの可能性はあるが、円は不安定な状況が続くだろう。
東京時間終了後の15時台、141円69銭までドルは下落しており、フリーフォール状態となっている。今晩の米主要3指数がどの程度下落するか注目だが、日本市場と異なり「ストップ安」の制度が存在しないことから厳しい地合いも想定できよう。ナスダックの1000ポイント安ぐらいはイメージしておきたい。株も為替も「落ちるナイフ」で手が出せない状況のなか、下げ止まりを静かに見極める地合いとなりそうだ。
東京時間3日未明にCFTCが公表した7月30日時点の投機筋の円売りポジションはネットで7.3万枚と7月23日時点よりも3.4万枚減少した。1月23日時点の7.0万枚以来の円売りポジションの傾きとなったが、本日は、7月30日時点より、10円ほど円高ドルが進行したことから、足元のネットの円売りポジションは今年最低(1月9日時点の5.5万枚)を下回った公算が大きい。
投機筋の円売りポジションの巻き戻しはほぼ一巡しつつあるなか、投機筋を中心としたリスク回避の円買いが加速していると推測。主要通貨に対して2−3円は簡単に動くボラタイルな地合いとなっていることで、今晩の海外時間も乱高下は必至だ。
テクニカルでは、日足ベースで売られ過ぎ感は強いが、様々な下値支持線を下回ったことから下値メドはわからない。一方、週足の一目均衡表では、雲下限が140円79銭水準で位置していることから一定の下値メドとなろう。今晩はこの水準を維持できるか注目したい。
今晩の海外時間の上値メドは145円00銭、下値メドは140円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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