予断許さないが、目先はレンジ取引か
〇本日のドル円、寄り付き当初はドルが冴えないが、その後右肩上がりで158.80レベルまで買い戻される
〇ドル円は昨日欧米時間157.15まで下落するも157円は割り込まず、ドルの下値トライは失敗の可能性も
〇次の材料をにらみつつ、短期的には157-159円をコアレンジとした動きとなるか
〇しかし157円を下回った場合には、ドルは大幅続落となる可能性も
〇欧米時間のドル円予想レンジは157.80-159.00、ドル高円安方向は158.80レベル、159円が最初の抵抗
〇ドル安円高方向は、157.70レベルが依然として弱いサポートか
<< 東京市場の動き >>
東京市場はドルが強含み。当局による介入警戒が依然として取り沙汰されるなか、158.80円レベルまで徐々に値を上げた。
ドル/円は158.05-10円で寄り付いたものの、当初はドルが冴えない。低空飛行をたどるなか158円割れも意識されたが、そののち緩やかな右肩上がりをたどっている。前日高値158.42円を安々と超え、日中高値の158.80円レベルまで買い戻される局面も。16時現在では小緩んだ158.55-60円で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「米大統領選」と「米金融政策」について。
前者は、現地時間13日の夕方に銃撃されるという暗殺未遂事件に見舞われたトランプ氏だったが、15日に開幕した共和党大会に参加。元気な姿で、公衆の目の前に現れている。そんなトランプ氏を、前述した共和党大会で同党の大統領候補に正式決定。さらに、トランプ氏は若干39歳のバンス上院議員を副大統領候補に充てる、との考えを明らかにしていた。その一方、引き続き撤退論が根強くくすぶるバイデン氏だが、改めて「立候補を続ける」と表明。また民主党内でも、以前より撤退論が縮小しつつあるとの報道も見られるなど、結局当初の見込み通り「バイデン氏vsトランプ氏」という構図になるのかもしれない。
後者は、昨日は発表された7月のNY連銀製造業景況指数が予想を上回る内容となるなか、パウエルFRB議長の発言として「過去3回のインフレ指標で自信を深めた」と伝えられ、金融市場で思惑を呼んでいた。また、明確な根拠を示さなかったものの、金融大手ゴールドマン・サックスのエコノミストらが、「早ければ7月末の次回FOMCで利下げを実施する確かな論拠がある」との見方を示したことで、相場が一気に弱気へと傾く局面も観測されている。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル円相場は、昨日欧米時間に157.15円まで下落するも157円は割り込めず。やや微妙なところだが、ドルの下値トライは失敗に終わった可能性もある。仮にその見方が正しいとすれば、次の材料をにらみつつ、短期的には落ち着きどころを探る動き。157-159円をコアレンジとした動きが見込まれている。ただ、割り込めそうで割り込めない157円を下回った場合にはその限りでなく、ドルは大幅続落も。
市場は引き続き日米金融政策を注視。うち日本については月末の日銀会合で利上げに踏み切るといった見方が有力だが、ブルームバーグは「円の弱気トレンド脱却、7月の利上げだけでは不十分」と報じていた。一方、米国は先で指摘したようなパウエル発言に加え、GSエコノミストらによる「7月利下げ説」もあり、一部からは「年内3回の利下げ」見通しも取り沙汰されはじめている。いずれにしても、まずは発表される米経済指標や要人発言に要注意。内容如何をめぐり、市場は思惑交錯のなか一喜一憂の値動きをたどりそうだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円は直近2度下げ止まった157.30-40円を昨日割り込むも、下値は157.15円まで。157円は割り込めず、むしろその後の戻りを見ると、目先のドルの底堅さを確認したと言えるだろう。よって157-159円をコアレンジとした見込みだが、上値の159円半ばあるいは160円、下方向は157円をしっかり抜けていくようだと、その限りではない。
本日は米経済指標として、6月の小売売上高や7月のNAHB住宅市場指数が発表される予定となっている。またモルガン・スタンレーなど金融大手の決算発表、米共和党全国大会、G7貿易相会合なども開催される予定だ。存外材料は多く、注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは157.80-159.00円。ドル高・円安方向は、本日東京高値の158.80円レベル、そして159円が最初の抵抗。上抜けると159円半ばがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日157.15円まで一時下落したが、157.70円レベルが依然として弱いサポートか。底堅いイメージだが、後者をしっかり割り込むと、前者が意識されそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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