東京市場のドルは158円台後半まで戻すが、50日線割れを警戒する地合いが続く(24/7/16)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、実需筋のドル買い需要や、日本株が落ち着きを取り戻したことなどから、ドル買いがやや強まり158円台後半で推移した。

東京市場のドルは158円台後半まで戻すが、50日線割れを警戒する地合いが続く(24/7/16)

東京市場のドルは158円台後半まで戻すが、50日線割れを警戒する地合いが続く

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、実需筋のドル買い需要や、日本株が落ち着きを取り戻したことなどから、ドル買いがやや強まり158円台後半で推移した。

昨晩の海外時間では、米7月NY連銀製造業景気指数が予想を上回りドル買いがやや強まったのち、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がインタビューで、「第2四半期の指標でインフレが目標達成に向けて進展していることをさらに確信した」と発言。早期利下げを織り込むドル売りが優勢となった。一方、「同時に一段の改善が必要」と、利下げ条件にはまだ達していないことも明らかにしたことから、ドル売りは限定的となった。

東京時間では、実需筋のドル買い以外目立った売買材料は観測されなかったが、日本株が小幅ながら反発したことで、為替市場はやや落ち着きを取り戻し、ドルは158円台後半まで買われた。なお、13時30分に5月の第3次産業活動指数が前月比−0.4%と市場予想、前月ともに下回ったが、市場への影響は限定的。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:158円13銭
高値:158円80銭
安値:158円06銭
終値:158円74銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:172円26銭
高値:172円92銭
安値:172円23銭
終値:172円84銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:106円89銭
高値:107円09銭
安値:106円87銭
終値:106円98銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:205円05銭
高値:205円77銭
安値:204円98銭
終値:205円69銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:41366円79銭
高値:41520円07銭
安値:41220円65銭
終値:41275円08銭(前日比+84円40銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

18時00分、欧、7月独ZEW景況感指数、前回:47.5、市場予想:42.0
18時00分、欧、7月ユーロ圏ZEW景況感指数、前回:51.3
21時30分、米、6月小売売上高(前月比)、前回:0.1%、市場予想:−0.2%
21時30分、米、6月小売売上高(コア・前月比)、前回:−0.1%、市場予想:0.2%
27時45分、米、クーグラーFRB理事が会議出席

※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間では、トランプラリーと9月利下げ観測とのシーソーゲームとなりそうだ。トランプ氏の政策による財政拡大の思惑から長期金利は上がりやすくなっている一方、9月利下げ実施を織り込もうとする動きも強く、どっちつかずの地合いだ。

日足チャートでは、157円90銭水準で位置する50日移動平均線の攻防を迎えている。この水準は3月中旬以降、下値支持線として意識されており、5月の政府・日銀による円買い介入時、6月上旬の5月ISM製造業景況指数の予想下振れなどをきっかけとした下げも、この50日移動平均線で下げ止まった経緯がある。5月、6月は値を戻したが、今回は政府・日銀による円買い介入と9月利下げ観測の強まりと二つの強力な下押し要因があることから、50日移動平均線を割り込む可能性もある。この水準を下回ると、投機筋による円売りポジションの巻き戻し(アンワインド)が強まるだろう。

今晩の6月小売売上高が市場予想を下回り、政府高官が9月利下げ実施を擁護するハト派発言があれば、ドル売り圧力が強まるかもしれない。下への動きを警戒して、上値メドは159円00銭、下値メドは157円50銭とする。

東京市場のドルは158円台後半まで戻すが、50日線割れを警戒する地合いが続く

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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