ドル円 米雇用統計発表に注目、ただドル上値重そう(4/5夕)

東京市場はドルが小安い。3月21日以来となる151円割れを一時観測する局面も。

ドル円 米雇用統計発表に注目、ただドル上値重そう(4/5夕)

米雇用統計発表に注目、ただドル上値重そう

〇本日ドル円、151円レベルで底堅く推移した後、底割れすると日中安値150.80レベルへ続落
〇大きく崩れることなく持ち直して151円台回復、16時現在151.25-30で推移
〇先日発表の米指標は不冴えでドルの弱材料だが、地区連銀総裁からは強気の発言目立つ
〇日銀総裁をはじめ、本邦要人による口先介入相次ぐ
〇152円での円買い介入警戒感の根強いが、ドル安再燃にも要注意
〇テクニカルには、150円レベルしっかり下回ると、ドル続落リスクが一気に高まる可能性も
〇本日は注目の3月米雇用統計発表予定、悪化した場合インパクト大きいか
〇ドル高・円安方向、151円半ばの攻防にまずは注目
〇ドル安・円高方向、本日東京安値の150.80レベルが最初のサポート
〇欧米時間のドル円予想レンジ:150.50-151.90

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドルが小安い。3月21日以来となる151円割れを一時観測する局面も。

ドル/円は、寄り付いた151.35円レベルを日中高値にドルが冴えない。とは言え、当初は151円レベルでは底堅く推移したが、底割れするとそのまま日中安値である150.80円レベルへと続落した。ただ、大きく崩れるまでには至らず持ち直すと151円台も回復。16時現在では寄り付きに近い151.25-30円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「円安けん制発言など」について。
前者は、前日に発表されたISM製造業指数に続き、4日発表された同非製造業指数も予想外の低下で、ドルの弱材料に。しかし4日は地区連銀総裁など、米当局者の発言機会が相次ぐなか、トータル的には強気の発言が目に付く。とくに、ミネアポリス連銀総裁からは「インフレ率が横ばいで推移し続けるなら、利下げを行う必要があるのか疑問」、リッチモンド連銀総裁からも「利下げに着手する前にFRBが時間をかけて対応するのは賢明」−−との発言が聞かれ、市場で思惑を呼んでいたようだ。

対して後者は、朝日新聞が植田日銀総裁のインタビューとして「2%の物価目標達成確度が高まれば追加利上げ検討」と報道。またIMF報道官からも「日銀の追加利上げは経済指標次第とするべき」との発言が聞かれていた。一方、それとは別に為替市場の動静に関しては、鈴木財務相が「行き過ぎた動きに対してあらゆる手段排除せず適切に対応」、植田総裁「為替は経済・物価に影響、影響を注視している」、岸田首相「為替の過度な動きに対しては適切に対応」−−などと本邦要人による口先介入が相次ぎ確認されている。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は3日に151.95円まで上昇したものの、152円台には乗せられず。円買い介入警戒感の根強い152円が岩盤のようになっているなか、本日東京時間には逆に底割れ、一時151円を割り込む局面も観測されていた。ドルの上値トライが失敗したというには早計だが、市場はどうしてもドルロングが蓄積しやすい環境にあるようで、現在は小康を保っている相場におけるドル安再燃にも注意を払いたい。150円をクリアに割り込めば、ドル高基調が終焉した可能性も高まる。

今週は週初から発表される米経済指標が好悪混在し、連日のような市場の波乱要因に。そうしたなか本日は今週もっとも注視されている指標と言ってよい3月の米雇用統計が発表される予定だ。ちなみに、市場では予想より好数字ではなく、逆に悪化した場合の方がインパクトは大きい、といった指摘も聞かれていた。また、それとは別にとくに中東地域における地政学リスクの高まりを懸念する声も少なくなく、関連報道などには一応注意しておきたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場はドルの上値トライ、152円超えに失敗したとは言えないものの、上値がさらに重くなってきた感を否めない。一部からは、たとえば米雇用統計が好数字でも152円をしっかり超えるのは難しい、などと見方も取り沙汰されている。
むしろ、大局的には依然としてレンジ内ながら、ややドル安方向にバイアスを掛けた指摘も多い。移動平均の21日線なども近くに位置する150円レベルをしっかり下回ると、ドルの続落リスクが一気に高まる可能性もある。

本日は米経済指標として、3月の雇用統計や2月の消費者信用残高が発表される予定となっている。なかでも前者の関心は極めて高く、ちなみに非農業部門雇用者数の事前予想値はプラス21.4万人、失業率は3.8%程度が市場予想。果たして、どの程度の数字になるのか要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは150.50-151.90円。ドル高・円安方向は短期的に頭が重くなってきた感のある151円半ばの攻防にまずは注目。抜ければ直近高値を含めた152円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の150.80円レベルが最初のサポート。下回ると150円が意識されそうで、それも割り込むと下値はさらに波乱含み。

米雇用統計発表に注目、ただドル上値重そう

ドル円日足


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