東京市場のドルは一時150円台まで下落、米雇用統計上振れても152円台は難しいか(24/4/5)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、株式市場で日本株が急落した影響もありリスク回避の円買いが進み、一時150円81銭まで下落する場面が見られた。

東京市場のドルは一時150円台まで下落、米雇用統計上振れても152円台は難しいか(24/4/5)

東京市場のドルは一時150円台まで下落、米雇用統計上振れても152円台は難しいか

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、株式市場で日本株が急落した影響もありリスク回避の円買いが進み、一時150円81銭まで下落する場面が見られた。

昨晩の海外時間では、米先週分新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったため、労働市場減速で利下げを織り込むドル売りがやや優勢となった。その後、米、イスラエル首脳の電話会談でバイデン大統領がイスラエル軍の民間団体誤爆を「容認できず」とし、速やかな停戦を要請。支援を巡り警告したとの報道や、イランがイスラエルに報復宣言するなど中東地政学的リスクの上昇でリスク回避の円買いが強まり151円台前半での推移となった。

なお、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が「インフレ改善が停滞した場合、年内利下げを実施しない可能性がある」と言及したものの、ドル買いにはつながらなかったが、米国株式市場は株安で反応し、きつい下げとなった。

東京時間は、日本株が売り優勢となったこともあり、リスク回避の円買いが強まり、一時150円81銭まで下落する場面が見られた。今晩の米雇用統計への警戒もあり、株式市場、為替市場同様、積極的な押し目買いは入らなかった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:151円31銭
高値:151円35銭
安値:150円81銭
終値:151円18銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円97銭
高値:163円99銭
安値:163円49銭
終値:163円70銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 99円62銭
高値: 99円68銭
安値: 99円20銭
終値: 99円39銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:191円25銭
高値:191円28銭
安値:190円68銭
終値:190円88銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:39237円39銭
高値:39274円76銭
安値:38774円24銭
終値:38992円08銭(前日比−781円06銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時30分、英、3月建設業PMI、前回:49.7、市場予想:49.9
18時00分、欧、2月ユーロ圏小売売上高(前月比)、前回:0.1%、市場予想:−0.3%
21時30分、米、3月非農業部門雇用者数、前回:27.5万人、市場予想:20.1万人
21時30分、米、3月失業率、前回:3.9%、市場予想:3.9%
21時30分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁がステーブルコインに関する会議に出席
22時15分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演
24時00分、米、ローガン・ダラス連銀総裁が講演
25時15分、米、ボウマンFRB理事がイベント講演

清明節で中国市場と台湾市場は5日まで休場
※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析など】

日足ベースのドル・円は、3月27日に2022年高値151円96銭をわずか1銭ではあるが上回ったことで、1990年7月以来となる152円台乗せを試す展開を迎えている。

今晩の米雇用統計発表を前に、市場はカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の発言で揺れる格好となった。昨晩の海外時間での為替の反応は限定的だったが、米国株式市場はネガティブな反応を示し、日本株はそれ以上に売られたことで、結果としてリスク回避の円買いが強まった。

2024年の米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持たないカシュカリ総裁の発言に、米株式市場は過剰な反応を示したような気はするが、年内3回の利下げを見込む米市場への楽観ムードがようやく否定されつつある。

今晩の米雇用統計に対する警戒は引き続き高いものの、本日の東京市場のドル売りによって、既に市場は身構えていることから波乱は無いだろう。仮に上下に振れたとしても、下は東京時間安値の150円80銭水準、上は、151円90銭水準の範囲内に留まるだろう。

米雇用統計が市場予想を上回ったとしても、疑心暗鬼で「気迷い」の地合いとなっていることで政府・日銀による円買い介入ムードが一気に高まる152円台に乗せるような強い展開にはならないと想定。今晩の上値メドは151円90銭、下値メドは150円80銭とする。

東京市場のドルは一時150円台まで下落、米雇用統計上振れても152円台は難しいか

ドル円日足

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