ドル円 ドルの下値リスク解消、目先は再びレンジも(3/13夕)

東京市場は結果的に行って来い。一時ドルは小緩むも下げ止まると、元のレベルへと回帰している。

ドル円 ドルの下値リスク解消、目先は再びレンジも(3/13夕)

ドルの下値リスク解消、目先は再びレンジも

〇本日のドル円、147.65レベルで寄り付いたのち小緩むも下げ止まり小安く推移。行って来い相場に
〇日経平均株価や春闘の回答集中に市場の関心は集まったが、それほど大きな影響見られず
〇ドル円、形成していたレンジを一時下放れるも、米CPI後1.5円超える反発で目先の下値トライ終了か
〇147円半ばの90MAをNYクローズで上回るなど下値リスクが軽減しつつあり、情勢見極めたいところ
〇ドル高円安方向、本日東京高値147.80レベルが最初の抵抗。しっかり抜けると昨日高値148.20が視界内
〇ドル安円高方向、本日東京安値147.25レベルをめぐる攻防に注目。下回ると146円半ばがターゲット
〇欧米時間のドル円予想レンジ:147.10-148.10

<< 東京市場の動き >>

東京市場は結果的に行って来い。一時ドルは小緩むも下げ止まると、元のレベルへと回帰している。

ドル/円は147.65円レベルで寄り付いたのち、ドルは小安く推移。147.25円前後まで軟化したものの攻め切れず、そののち元のレベルまで戻ってきた。市場では日経平均株価の動きならびに春闘の回答が集中することへの関心が高かったものの、結果としてそれほど大きな影響は見られていない。16時現在では日中のドル高値圏147.70-75円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「日米金融政策」と「米大統領選」について。
前者のうち米国については、注目の2月の米消費者物価指数が昨日発表されたが、予想を上回る数字となったことを受け為替市場はドル買い優勢に。そうした状況を受け、日経新聞が「米利下げ年内3回に後退」と伝えていた。それに対し、日本は本日夕方、参院予算委に出席した植田日銀総裁から「物価目標実現が見通せる状況になれば、大規模緩和の修正検討」などとした発言が聞かれていたようだ。

対して後者は、大統領選挙の予備選挙や党員集会が集中する今月5日の「スーパーチューズデー」が終了。さらに昨12日に実施された共和、民主両党の予備選を受けて、共和党のトランプ前大統領と民主党のバイデン大統領がそれぞれ党候補指名に必要な数の代議員を確保したもようだ。複数の米メディアで「トランプ氏、バイデン氏の指名確定か」−−などと報じられている。指名が確定すれば、11月の本選で両氏が再対決することになり、今後は本選に向けた両陣営の選挙運動がさらに過激さを増してくることは確実だ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、先週末にそして今週初めには146円半ばまで下落したものの、そこから切り返すと昨日は一時148円台。1.5円を超える大幅な打ち返しが入った格好と言えよう。テクニカルにも、一度は移動平均の90日線(147円半ば)以下のレベルまで沈んでいたのを、NYクローズでも再び上回るなど、まだ予断を許さないが、ドルの下値リスクが再び軽減しつつある。次なる方向性について、いま一度情勢をしっかりと見極めたいところだ。
依然として注目されている日米金融政策をめぐり、連日思惑が二転三転。実際、日本については先週まで「日銀の早期金融修正不可避」ムードが市場を席巻したものの、今週に入り思惑が一転した感がある。また米国についても同様で、先で指摘したように昨日発表された米消費者物価指数を受け、弱気派が再び退潮したようだ。本日は、注目の米経済指標発表などはとくに予定されていないものの、引き続き指標や要人発言に一喜一憂する展開か。荒っぽい変動が続く可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は形成していたレンジを一時下放れものの、昨日1.5円を超えるドルの反発をたどっており、早くも目先の下値トライは終了した格好だ。「失敗した」とまでは言えないが、仕切り直しになったことは間違いないだろう。短期的には146.50-148.50円程度のレンジ取引が続く展開も予想されるとはいえ、材料から考えると、それほど長いあいだレンジが続くとも思われない。
本日は米経済指標として、MBA住宅ローン申請指数などが発表されるものの、市場の関心はさほど高くなく基本的にはノーインパクトか。また米要人の講演などで予定されているものもなく基本的には新規材料難か。ただ、明日以降再び注目の米経済指標発表が予定されているだけに予断を許さない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは147.10-148.10円。ドル高・円安方向は本日東京高値である147.80円レベルが最初の抵抗。しっかり抜けると昨日高値148.20円が視界内に。
対するドル安・円高方向は、同じく本日東京安値にあたる147.25円レベルをめぐる攻防に注目か。下回ると昨日安値を含めた146円半ばがターゲットに。

ドルの下値リスク解消、目先は再びレンジも

ドル円日足



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