イタリア国民投票後の値動き雑感(2016年12月6日)

大荒れというか酷い値動きの一日となりました。

イタリア国民投票後の値動き雑感(2016年12月6日)

イタリア国民投票後の値動きに関する雑感

大荒れというか酷い値動きの一日となりました。週末に行われたイタリアの国民投票において反対派が優勢とのことから早々にレンツィ首相が敗北宣言を出しましたが、早朝市場におけるユーロの全面安は理にかなった動きであったと思いますが、欧州市場序盤には既に金曜NY終値を回復し、NY市場ではユーロが対ドルで1.0796レベル、対円で123.19レベルの高値を付けることとなりました。ドル円も東京早朝には112円台に入り込んでいたものがNY市場で114.78レベルまで買い上げられ、その直後には113.16まで振り落とされるというありさまです。

左上から時計回りにドル円、ユーロ円、ダウ先物、ユーロドルの1時間足

左上から時計回りにドル円、ユーロ円、ダウ先物、ユーロドルの1時間足

ある意味、早朝の数時間を除くと、まったく現実に起きたこととマーケットの値動きに関連が見られません。こうした動きは米国大統領選開票日にも見たのですが、明らかに同様の動きであると同時に更にマーケットを混乱させる各市場が勝手に大きく振れてしまっているという印象を受けました。朝方の下げ過ぎに対する自律反転まではユーロの売りポジションが常に膨らんでいるということから納得できますが、その後の動きはまさに大統領選後のドルの動きを思い出させるもので、おそらくアルゴリズムトレード、あるいはそうした動きに乗っかった投機筋が結構な金額で大暴れしていたというところだと思います。

昨日の欧州市場で16時過ぎからダウ先物が夜間取引で大幅高を演じていたのですが、その時も目立ったニュースは見つけられず、そのあたりからユーロが対ドル、対円ともに大きく反転上昇していたことを考えると、ダウ先物も為替のユーロも同じ人物(というかアルゴリズム)が大きく仕掛けに入ったものであると考えています。NY市場に入ってからのドル円のドル高とその後の下落も、強めの経済指標と米金利の低下とまったくしっくりと来ない説明がされていて、おそらくニュースベンダーも市場参加者に対する取材から、有力なきっかけを聞けなかったのであろうと思われます。

このような動きになってくるともはや理屈では説明が出来ませんし、今までと同じスタイルで取引を継続することも困難になってきます。一般個人投資家は取引する金額を少なめにして、その分仕切りを(利食いも損切りも)ある程度値幅を持たせることで対応するしかないと考えています。ひとつの目安としては上下すべての往復道中の値動きが一定の値幅を超えた場合に、そうした乱高下モードに移行するといった自分なりのルール作りが必要であると思います。

年末までまだまだイベントも多く、しかもこうした想定から外れた値動きが今後も見られることは間違いないと思います。自衛手段としてのポジションサイジング(小さめに)とエグジットの値幅(広めに)を考えることをおすすめしたいと思います。今日は大統領選以降、あらためて雑感を書かせていただきました。

オーダー/ポジション状況

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