基本は150円台で方向性欠く展開が継続
〇本日のドル円、動意乏しく、150.40-70のレンジ取引
〇昨日の値幅は53ポイント、本日東京時間は30ポイントレンジの動き、膠着相場をいまだ脱却できず
〇150円台を中心としたレンジを、しっかり放れることが出来るかがポイント
〇米経済指標の結果が相場の波乱要因となることもあり、引き続き要注意
〇欧米時間の予想レンジは149.90-150.80、ドル高・円安方向は150.83、そして150.88が目先の抵抗
〇ドル安・円高方向、150円レベルをめぐる攻防にまずは注目
<< 東京市場の動き >>
東京市場は本日も動意に乏しい。150円半ば挟み、30ポイントほどのレンジ取引だった。
ドル/円は寄り付いた150.70円レベルが日中高値となったものの、下値も堅く大崩れはせず。結局150.40-70円といったレンジ取引をたどっている。日経平均株価はザラ場で初めて39400円台を示現したものの、高値圏を維持できず上げ渋った感もあり、為替市場への波及的影響も限られていた。16時現在、ドル/円は150.45-50円で推移し、欧米市場を迎えている。
なお、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの続伸止まらず。一時56800ドル台まで上昇する局面も。
一方、材料的に注視されていたものは「日米金融政策」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、発表された2月のダラス連銀製造業活動指数などの米経済指標はまちまちであったが、カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は「政策スタンスを予防的に調整する必要はない」と述べ、利下げを急がない姿勢を示していた。一方、日本サイドは、本日早朝に発表された1月の消費者物価指数が予想値1.8%に対し2.0%と高めの数字。先週の植田日銀総裁発言である「日本経済はインフレの状態にある」を補強した数字とも言えそうだったが、影響は限られている。
対して後者は、トランプ前大統領の属する共和党の反対で、米政府からのウクライナ支援が滞るなか、EUからの支援や対露制裁などが活発化している。またポーランド外相が「ロシア軍が戦場で前進を遂げれば、米国の下院議長の責任になる」と述べるなど、外圧ともいうべき米責任論も取り沙汰されていた。そうしたなか、とくに興味深かったのはスロバキアのフィツォ首相による、NATOとEUに加盟するいくつかの国が「2国間ベースでウクライナ派兵を検討している」と述べたこと。装備品や軍事物資の援助だけにとどまらず、人員的な支援も今後実施されるとなると、戦況に大きな影響を与えそうだ。続報などにも要注意。
<< 欧米市場の見通し >>
先週のドル/円相場は、週間を通してわずか1.08円レンジにとどまったが、今週初め26日も値幅はたったの53ポイント。そして本日東京時間も前述したように30ポイントレンジだった。膠着相場をいまだ脱却できない。いずれにしても、まずは足もとに推移する150円台を中心としたレンジをしっかり放れることが出来るかがポイントに。ちなみに、ドル安方向に動いた方が波乱含みといった声もある。
市場は依然として日米金融政策に注目。なかでも米金融政策についての関心がとくに高く、そうした意味では本日も発表される米経済指標をしっかりと注視しておきたい。数字如何では波乱要因にも。また日本をはじめ世界に広がっている株高の動きや、一部の米政府機関閉鎖が3月1日に迫っていることで、米政府資金の手当ても再び関心を集めているようだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は昨日そして本日東京も小動き。150円半ばを挟んだレンジ取引で、多少広めにとっても149.53-150.88円か。ドル高トライは一旦仕切り直しになった感があるものの、強気筋からは価格ではなく足もとの時間調整を経て、再び上値を試すといった声も聞かれていた。
逆にドル安方向15日安値の149.53円や21日線などを下回ると、下値も波乱含みに。
本日は米経済指標として、2月のリッチモンド連銀製造業指数や同消費者信頼感指数などが発表される予定となっている。昨日はあまり大きな影響がなかったものの、ここしばらく発表される米経済指標が相場の波乱要因となることもあるだけに、引き続き要注意だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.90-150.80円。ドル高・円安方向は昨日高値150.83円、そして150.88円などが目先の抵抗。抜ければ151円台乗せの可能性も。
対するドル安・円高方向は、すでに3営業日も割り込んでおらず底堅さを醸しつつある150円レベルをめぐる攻防にまずは注目。下回ると149.53円がターゲットに。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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