ドル高傾向は継続か、ただ上値も重そう(2/6夕)

東京市場は引き続きレンジ取引。148円半ば挟みの値動きで方向性は乏しかった。

ドル高傾向は継続か、ただ上値も重そう(2/6夕)

ドル高傾向は継続か、ただ上値も重そう

〇本日のドル円、148円半ば挟みのレンジ取引、方向性は乏しい
〇昨日148.89まで上昇し年初来高値を更新、本日も終日148円台での推移、リスクはドル高方向か
〇次のテクニカルポイントは149.15-20、上抜けると150円台が視界内に
〇予想レンジは148.10-149.00、ドル高・円安方向は昨日示現した148.89が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、148円レベルの攻防にまずは注目

<< 東京市場の動き >>

東京市場は引き続きレンジ取引。148円半ば挟みの値動きで方向性は乏しかった。

ドル/円は、148.65-70円で寄り付いたものの、新規材料にも欠け積極的な動意は見送られている。そうしたなか、途中岸田総裁から「政府と日銀はしっかり意思疎通を図ることが必要」との発言が聞かれていたが、影響は限られていた。16時現在では148.40-45円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「豪金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、東京時間昼過ぎに豪中銀が政策金利発表を行った。実勢金利そのものは据え置きで予想通りながら、「さらなる金利上昇の可能性は排除できない」といった文言も聞かれたうえ、中銀総裁からは「消費者物価に良い兆候見られるが警戒が必要」との発言も。そのため、初動は豪ドル高へと振れると、対円では97円超えが一時視界内に捉えられたが、結局続かなかった。対円では96円台から脱することが出来ないばかりか、目先高値を付けたのちは軟落に転じている。

対して後者は、中国株の下げが止まらない。先日も、中国証監会が「市場の異常な変動を阻止する」との声明を発表したものの、具体的な対策は聞かれず市場の反応はいまひとつだ。それもあり、ブルームバーグは「習総書記(国家主席)が、規制当局から本土の金融市場に関する説明を受ける予定」と報じたほか、先の中国証監会は本日になり「空売り規制強化の一環として、株券転貸を抑制する」と発表していた。しかし、こうした措置がどこまで成果をあげられるのか、疑問を抱く向きもある。なお、中国から日本に対する様々な格好での外圧が強まっているようで、「国内の不満を国外へと逸らす動き」などといった声も聞かれていた。そして今後さらに強まる可能性もあるという。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、昨日148.89円まで上昇し年初来高値を更新し、そのままドル高値引け。本日東京時間も終日148円台での推移だ。年初来安値からと考えてもすでに8円を超える上昇で、日柄・価格ともにかなり良いところへと達していることは事実だが、依然としてリスクはドル高方向にバイアスか。本日ということではないにせよ、大台である150円台を一旦は見ないとおさまりがつかない、といった声も聞かれていた。
注目されている米金融政策、「年内に利下げ実施」を疑う向きはほぼいないが、いつ行われるのか、その実施時期をめぐり市場筋のあいだでも議論が紛糾しているようだ。現段階では「5月以降」との見方が有力という気がするものの、日程的にはそのあいだに多数の経済指標の発表や要人発言も聞かれるだろう。思惑が交錯し、一喜一憂する展開がこの先も続きそうだ。また本日以降、週末にかけて実施される米債の入札にも一応注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は一昨日上回ってきた移動平均における90日線などをサポートに小幅続伸。昨日報じたように、今週末にも21日線と90日線がゴールデンクロスを達成する見込みで、それらを下値メドとしてドル高傾向は、まだしばらく続く可能性がある。
ちなみに、つぎのテクニカルポイントは超えられそうで超えられないフィボナッチポイントの149.15-20円。上抜けると、いよいよ150円台が視界内に。

本日は米経済指標として、レッドブック週間小売売上高が発表されるものの、市場の関心は高くなく基本的にはノーインパクトか。ただ、米地区連銀総裁らの講演が複数予定されており、本日もそれら発言内容には注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは148.10-149.00円。ドル高・円安方向は昨日示現した148.89円が最初の抵抗。抜けると149.15-20円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、先週末の欧米時間に上抜けて以降、一度も割り込んでいない148円レベルの攻防にまずは注目。底堅いイメージだが、下回ると147円半ばに位置する90日線を意識した展開も。

ドル高傾向は継続か、ただ上値も重そう

ドル円日足


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