ドル円 基本は147-148円台、レンジ取引継続か
〇本日のドル円、積極的な動意に乏しく、147円後半でのレンジ内での一進一退に終始
〇昨晩のECB金融政策発表、予想通り金利の据え置き、ユーロは一時値を崩す
〇来週はじめに米FOMCを控えて、短期的には146.65-148.80レンジでの取引が続くか
〇本日は12月個人所得やPCEデフレーターが発表予定、結果次第ではドルが買われる可能性も
〇予想レンジは147.40-148.50、ドル高・円安方向は148円が最初の抵抗か
〇ドル安・円高方向は、移動平均の90日線をめぐる攻防にまずは注目
<< 東京市場の動き >>
東京市場は一進一退。新規材料が乏しいなか、147円後半でのレンジ内に終始している。
ドル/円は、147.65円で寄り付いたものの、積極的な動意に乏しい。日経平均株価がザラ場ベースで500円を超える下落をたどったほか、日本の物価指標が発表されたものの、市場動意には結び付かなかった。147円後半での一進一退をたどるなか、16時現在では147.75-80円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「欧州金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、注目のECBによる金融政策発表は「金利の据え置き」で予想通り。また、市場で台頭している「早期利下げ」観測について、ラガルド総裁は会見で「利下げ議論は時期尚早がコンセンサス」と指摘したうえで、今後の判断は入手されるデータ次第と改めて指摘していた。後者のラガルド発言も、おおむね事前予想の範囲内と言えそうだが、前後からのユーロ/ドルの値動きを見ると依然として期待感そのものは根強くくすぶっているようだ。1.09ドル前後から1.08ドル前半まで、ユーロは一時値を崩している。
対して後者は、日本の経済界訪中団が、中国でナンバー2の李首相らと会談。終了後の総括会見では、対面での会談を重ねる重要性を強調したとされるが、「具体的な進展はなかった」などと報じられている。実際、日本側が求めたビザなし渡航の再開や、食品輸入規制の緩和を求めるとともに反スパイ法への懸念などについての返答もなかったという。一方、有力欧米紙WSJが、米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が、中国の王外相と会談するためにタイに向かったと報じるなか、時事通信などは「バンコクで26-27日に外相が会談される」と補足情報を伝えていた。このあとの続報に要注意だ。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日のドル/円相場は終日を通して値幅は1円にとどかず。また前述したように、本日東京時間もドル/円はレンジ取引。油断禁物ながら、来週はじめに注目の米FOMC発表という材料を控えていることもあり、短期的にはレンジ取引が続く公算が大きい。ちなみに、もっとも小さくとらえれば147-148円の1円レンジ、それを広げた少し大きなレンジと考えても146.65-148.80円か。いずれにしても、明確な方向性は目先乏しそう。
日銀に続きカナダそしてECBが金融政策結果などを発表。現在市場でもっとも注視されているのは来週の米FOMだろう。前述したように、基本はそのFOMCにらみが予想されるものの、昨日発表された米経済指標10-12月期のGDP速報が良好となるなど、再びドルが買われる下地もありそうだ。本日発表される米経済指標も強めの数字となれば、改めてドルが買われる可能性もある。
テクニカルに見た場合、目先のドル/円相場は方向性を欠いた値動き。基本的には次の材料待ちで引き続き小動き予想だが、チャート的には底割れした方が波乱含みのように思われ注意しておきたい。24日安値146.65円の少し下には一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置しており、これも割り込むとドル高基調が一旦仕切り直しになる可能性もある。対して、ドル高方向は150円を超えると波乱含みだが、到達は当面見込みにくい。
本日は米経済指標として、12月の個人所得や同PCEデフレーターなどが発表される予定となっている。結果的にドル安が進行したが、昨日発表された10-12月の米GDPは良好な内容だっただけに、本日も強めの数字とすれば再びドルが買われる可能性もある。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは147.40-148.50円。ドル高・円安方向は昨日からとどいていない148円が最初の抵抗か。抜ければ前回高値を含めた148.70-80円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、本日東京時間にはサポートになった感もある移動平均の90日線をめぐる攻防にまずは注目。割り込むと昨日安値147.08円そして146.65円などが意識されそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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