ドル円 基調変わらず、ドルは引き続き底堅い(1/24夕)

東京市場はドルが小安い。下値も堅いが、それでも148円を再び割り込んでの推移をたどっていた。

ドル円 基調変わらず、ドルは引き続き底堅い(1/24夕)

基調変わらず、ドルは引き続き底堅い

〇ドル円、寄付き148.35-40日中高値に緩やかな右肩下がり。147.75まで下落し下げ止まるも上値重い
〇16時現在、147.90-95で推移し、148円台を回復することなく欧米市場迎える
〇市場の関心は欧米金融政策へ。本丸は来週の米FOMC、本日の加中銀金融政策、1/25のECB理事会も注視
〇本日の米経済指標、1月製造業PMI速報などが発表予定
〇英独仏やユーロ圏でも発表されるPMIの指標を受けたユーロの動きも要注意
〇ドル高円安方向、弱い抵抗である148円半ばの攻防にまずは注目。抜ければ前回高値148.80目指す
〇ドル安円高方向、90日MAのある147円半ばが最初のサポート。割り込むと昨日安値146.99が再び視界内
〇欧米時間のドル円予想レンジ、147.30-148.50

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドルが小安い。下値も堅いが、それでも148円を再び割り込んでの推移をたどっていた。

ドル/円は、寄り付いた148.35-40円を日中高値に緩やかな右肩下がり。ザラ場ベースで一時400円を超す下落となった日経平均株価などをにらみつつ、ドル/円も148円割れ。147.75円レベルまで下落したところで下げ止まるも、すでに上値は重い。16時現在では147.90-95円で推移と148円台を回復することなく、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「日銀金融政策など」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、ドル/円相場が150円を再び意識した値動きとなるなか、昨日東京時間には久しぶりに神田財務官から円安けん制発言が発せられていた。具体的には「植田日銀総裁が適切に記者会見をした。それを尊重しながら市場に適切な対応を取っていくということに尽きる」−−と述べたという。なお、昨日発表された日銀会合の結果などについて、時事通信では「日銀が大規模金融緩和策の正常化に向け歩みを進めている」と肯定的に捉えて報じていた反面、ブルームバーグはコラムにおいて「植田総裁が行った前向きな発言のいくつかに市場は飛び付いているが、それらは条件付きの発言」としたうえで、「ここから大きな円の上昇はない」と指摘していた。

対して後者は、米CNNテレビがウクライナ軍の砲弾不足深刻化を指摘。ロシア軍とウクライナ軍が保有する砲弾の差は「10対1」などと報じ思惑を呼んだものの、一方でロイターは「イタリア、G7議長国としてウクライナの全面支援を継続の意向」と報じていた。また、米国もイエレン米財務長官は、ウクライナのシュミハリ首相とテレビ会議方式で会談を行い、118億ドルの対ウクライナ支援のための予算をバイデン政権は確保すると確約したという。一部で「西側諸国の支援疲れ」なども取り沙汰されるが、ウクライナの資金不足、弾薬不足などは今後徐々に改善へと向かいそうだ。

<< 欧米市場の見通し >>

昨日のドル/円相場は、日銀会合の結果発表そして植田総裁会見を受け、一時1円を超えるなかなか大きな下押しが入ったものの、結果的には「行って来い」。その後の欧米時間に下げ幅のすべてを取り戻し、日足も陽線で引けている。そののち、本日の東京時間にドルは再び弱含みとなり冴えない値動きだが、昨日ドルの基調の強さを再確認したこともあり下値は堅そう。移動平均の90日線が位置する147円半ばを下回っても、大崩れは予想しにくいかもしれない。
日銀は昨日、現行の金融政策や先行きについての見通しを発表。丸一日が経過し、さすがにそれらは織り込まれたようだ。それもあり、市場の関心は日本から欧州や米国の金融政策へと移行。本丸は来週の米FOMCだが、本日のカナダ中銀による金融政策発表、25日に予定されているECB理事会などを注視している向きも少なくないようだ。対円以外でのドルの動きにも一応要注意しておきたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は昨日1円を超える下押しが一時入ったものの、やはり調整に過ぎなかったようだ。下落一巡後は再びドル高に振れている。いずれにしても、ドル高基調はいまだ継続しているようで、基本的なリスクは上向きか。昨日高値も近い前回高値148.80円を超えれば、少し遠いが150円も視界内に捉えられかねない。

本日は米経済指標として、1月の製造業PMI速報などが発表されるほか、カナダ中銀による政策金利の発表も予定されている。また、先の製造業PMIは米国だけでなく英独仏やユーロ圏などでも発表される予定だ。もちろん数字如何だが、指標を受けたユーロの動きも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは147.30-148.50円。ドル高・円安方向は弱い抵抗である148円半ばの攻防にまずは注目。抜ければ前回高値148.80円を目指す。
対するドル安・円高方向は、移動平均の90日線が位置する147円半ばが最初のサポート。割り込むと昨日安値146.99円が再び視界内に。

基調変わらず、ドルは引き続き底堅い

ドル円日足



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