ドル円、米1月総合PMIの力強い結果を受けて急反発。一目均衡表雲上限がサポートとして機能(1/25朝)

24日(水)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、米1月総合PMIの力強い結果を受けて急反発。一目均衡表雲上限がサポートとして機能(1/25朝)

米1月総合PMIの力強い結果を受けて急反発。一目均衡表雲上限がサポートとして機能

〇ドル円、米国時間に146.66まで急落後、147.53前後まで持ち直す動き
〇米1月総合PMI速報値(結果52.3、予想51.0)の市場予想を上回る結果と米金利上昇が背景
〇ユーロドル、米国時間朝方にかけて高値1.0932まで反発後1.0887前後まで値を崩す動き
〇ドル円、主要テクニカルポイントの上側で推移、強い買いシグナルも複数同時点灯、地合い強い
〇ファンダメンタルズも日米金利差拡大の思惑など、ドル円相場の上昇を連想させる材料揃う
〇引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:147.00ー148.50

海外時間のレビュー

24日(水)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。アジア時間朝方にかけて、高値148.26まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)日経平均株価の冴えない動き(リスク回避の円買い圧力)や、(2)円金利上昇に伴う円買い圧力(前日の植田日銀総裁記者会見を受けて市場は4月会合でのマイナス金利解除を7割超織り込む動き→本邦10年債利回りが昨年12/13以来の高水準となる0.73%へ急上昇)、(3)米金利低下に伴うドル売り圧力、(4)前日安値(146.99)を下方ブレイクしたことに伴う仕掛け的なドル売り・円買い(短期筋のロスカット)が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値146.66まで急落しました。

もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、(5)一目均衡表雲上限を背にした押し目買い圧力や、(6)米1月総合PMI速報値(結果52.3、予想51.0)の市場予想を上回る結果、(7)米長期金利の反転上昇(米2年債利回りが4.28%から4.38%へ急上昇。米10年債利回りも4.08%から4.19%へ急上昇)、(8)米主要株価指数の堅調推移(S&P500は年初来高値を更新→リスク選好の円売り圧力)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間1/25午前5時30分現在)では、147.53前後まで持ち直す動きとなっております。

24日(水)のユーロドル相場は上昇後に伸び悩む展開。アジア時間朝方にかけて、安値1.0852まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)米金利低下に伴うドル売り圧力や、(2)ECB理事会を控えたポジション調整、(3)ドイツ1月製造業PMI速報値(結果45.4、予想43.7)の市場予想を上回る結果、(4)ユーロ圏1月製造業PMI(結果46.6、予想44.7)の市場予想を上回る結果、(5)欧州債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力、(6)欧州株の堅調推移(ドイツDAXは1/2以来の高値圏へと急上昇)が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0932まで反発しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、(7)米1月総合PMI速報値の市場予想を上回る結果や、(8)米長期金利の反転上昇が重石となり、本稿執筆時点(日本時間1/25午前5時30分現在)では、1.0887前後まで値を崩す動きとなっております。

本日の見通し

ドル円は一時146.66まで下げ幅を広げるも、米国時間午後にかけて147円台半ばまで切り返す力強い動きとなりました(下値の堅さを再確認)。日足ローソク足が全ての主要テクニカルポイントの上側に位置していること(昨日の下落局面においても、一目均衡表雲上限、一目均衡表転換線、90日移動平均線がサポートとして確り機能したこと)や、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「21日線と200日線のゴールデンクロス」「フィボナッチ61.8%戻し」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、「上昇トレンド継続中」と判断できます(オシレータ系インジケータに過熱感が出ていないことも、順張りトレードに安心感をもたらす状況)。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測(3月会合での25bp利下げの織り込み度合は、1ヵ月前の75.6%から足元38.6%へ急低下)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測(植田日銀総裁は前日の記者会見で「マイナス金利解除しても極めて緩和的な環境が続く」と発言→マイナス金利を解除したとしてもYCCなどの金融緩和措置を継続する可能性を示唆)、(3)上記1、2を背景とした日米金利差拡大の思惑(日米金利差に着目したドル買い・円売り)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

本日予定されている一連の米経済指標(米10ー12月期GDP速報値、米12月耐久財受注速報値、米12月シカゴ連銀全米活動指数、米新規失業保険申請件数、米12月新築住宅販売件数、米カンザスシティ連銀1月製造業活動指数)が良好な結果を示す場合には、米金利上昇→米ドル買いの経路と、米主要株価指数上昇→リスク選好の円売りの経路が組み合わさることで、ドル円にもう一段強い上昇圧力が加わるシナリオが想定されることから、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。

本日の予想レンジ:147.00ー148.50

注:ポイント要約は編集部

米1月総合PMIの力強い結果を受けて急反発。一目均衡表雲上限がサポートとして機能

ドル円日足

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