ドル円 明日の日銀結果発表待ち、基本は小動きか(1/22夕)

東京市場は揉み合い。明日の材料をにらんだ動きなのか、積極的な動意に乏しくレンジ取引に終始している。

ドル円 明日の日銀結果発表待ち、基本は小動きか(1/22夕)

明日の日銀結果発表待ち、基本は小動きか

〇本日ドル円、148.15レベルで寄り付いた後、148円±25銭のレンジ相場で明確な方向性に欠ける
〇リスクはドル高方向に高いが、明日の日銀会合をにらんで足もとは売買手控えムードか
〇日銀、大規模な緩和スタンス変更の予想はほぼないが、声明文の一部見直し観測も
〇日銀会合後、ドル高に動く場合は150円に向けた動きが予想される、当局者の口先介入にも要注意
〇本日は米12月の景気先行指数発表、米ブラックアウト期間入りで動意薄か
〇予想レンジは147.60-148.50、ドル高・円安方向は本日東京高値の148.30レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、同じく東京安値にあたる147.75レベルをめぐる攻防にまずは注目

<< 東京市場の動き >>

東京市場は揉み合い。明日の材料をにらんだ動きなのか、積極的な動意に乏しくレンジ取引に終始している。

先週末は、朝鮮中央通信が「ロシアのプーチン大統領が早期の訪朝を表明」と報じ話題に。また米国では、上下院ですでに可決されていたつなぎ予算法案にバイデン氏が署名し、成立。少なくとも2月末までの連邦政府機関閉鎖は回避されていた。
そうした状況下、ドル/円は148.15円レベルで寄り付いたものの、レンジ取引を脱却できず。148円±25銭といった値動きで、明確な方向性もうかがえなかった。日経平均株価は終値ベースで583円という大幅高となったが、為替市場への影響は限られていたようだ。16時現在、ドル/円は148.10円前後で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、米財務省と中国人民銀行の関係者が、北京で2日間にわたる国際金融問題に関する協議を実施するなか、王共産党政治局員兼外相はアフリカなど6ヵ国を歴訪。新興・途上国「グローバルサウス」を重視する習政権の方針を売り込む外交攻勢を改めて示していた。一方、時事通信は日中経済協会と経団連、日本商工会議所で構成する「財界訪中団が23日から北京を訪問する」と報じている。なお、訪中団の最高顧問である十倉雅和経団連会長(住友化学会長)は、国際社会の先行きに警鐘を鳴らしたうえで、「中国という隣国、大国とちゃんとしたパイプを持つのは大事なことだ」と指摘したという。

対して後者は、北朝鮮が朝鮮半島の南端部の沖合で、水中核兵器システムの試験を実施し、成功したと発表し思惑を呼ぶ。日米韓3ヵ国が最近実施した合同海上演習への対抗措置であることも表明したという。また、同国外務省は安保理に反発し、ミサイル発射を正当化。「発射は定期的な開発研究事業の一環」とした声明が聞かれていた。一方、そうしたなか「ロシアのプーチン大統領が早期の訪朝を表明」と報じられ話題に。続けて、北朝鮮はプーチン氏の訪朝を「熱烈に歓迎し、最大の真心を尽くして迎える準備ができている」とも伝えられていた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場の基本的なリスクはドル高方向に高いと見ているが、明日の日銀会合をにらんでか足もとは売買手控えムード。しかし、これは「嵐の前の静けさ」である可能性もあり、明日の会合結果発表前後からの相場は、上下に激しい値動きをたどる危険性も孕んでおり要注意だ。なお、ドル高方向へ動くとすれば、150円乗せがひとつのメルクマールになることは間違いない。
月末予定されているFOMCをにらみつつも、米早期利下げシナリオは後退しているようだ。そうしたなか、以前から指摘しているように日銀は明23日に金融政策決定会合の結果を公表する予定となっている。ちなみに、「大規模な緩和スタンス」を変化させると予想する向きはほとんどないものの、相変わらず「声明文を一部見直す」といった修正観測に一縷の望みを抱く声も聞かれており、果たしていかがなものとなるのか注目だ。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は足もと揉み合い。本日東京時間もさることながら、先週末も全般的に動意は乏しく、市場は次の材料待ちとなっているようだ。目先は148円挟みの動きが続きそうだが、問題は明日の日銀会合結果発表以降。基本的なリスクはドル高方向に高いだけに、仮にドル高へと振れるとすれば150円に向けた動きが予想され、そのなかにおける当局者の「口先介入」などにも気を配っておいて損はないだろう。

本日は米経済指標として、12月の景気先行指数が発表されるものの、材料はやや少なめか。またダボス会議が終了するなか、米国についてはいわゆるブラックアウト期間入りで通貨当局者からの発言も期待出来ない。動きにくそうな雰囲気だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは147.60-148.50円。ドル高・円安方向は本日東京高値の148.30円レベルが最初の抵抗。抜ければ先週高値148.80円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、同じく東京安値にあたる147.75円レベルをめぐる攻防にまずは注目だ。しかし、その少し下には移動平均の90日線も位置しており、割り込んでも底堅いイメージがある。

明日の日銀結果発表待ち、基本は小動きか

ドル円日足


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