ドル円 強い米雇用統計を期待、内容次第で波乱も(1/5夕)

東京市場はドルが続伸。NY時間に発表される米経済指標をにらみつつも、12月13日以来の145円台を示現している。

ドル円 強い米雇用統計を期待、内容次第で波乱も(1/5夕)

強い米雇用統計を期待、内容次第で波乱も

〇ドル円、145円レベルが短期的な抵抗となっていたが、夕方に上抜けると145.25-30までドルが続伸
〇現在急下降をたどっている21日線もしっかりと上抜け、ドルの下値リスクが軽減された様相
〇本日発表の米雇用統計に注目、良好な内容が期待されるが発表前後の金融市場は荒っぽい変動もあるか
〇欧米時間のドル円予想レンジは144.30-146.00、ドル高・円安方向は145.25-30が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、昨日NY時間に揉み合った144円半ば挟みをめぐる攻防に注目

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドルが続伸。NY時間に発表される米経済指標をにらみつつも、12月13日以来の145円台を示現している。

ドル/円は144.60-65円前後で寄り付いたものの、しばらくはレンジ取引。前日高値144.85円を超えたとはいえ、145円レベルを超えられず短期的な抵抗となっていた。しかし、夕方に上抜けすると145.25-30円まで続伸。16時現在ではそのままドル高値圏で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「米ファンダメンタルズ」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、発表された2つの米雇用指標がともに良好な内容を示し、米長期金利が上昇するとともに、為替市場ではドルの支援要因に。また、そののち発表された12月の米非製造業PMIも好数字。やはりドル買いを後押ししていたようだ。なお、上記のような状況下、本日は注目の12月雇用統計や同ISM非製造業景況指数といった関心の高い米経済指標が発表される予定だ。もちろん内容次第とはいえ、発表前後の金融市場は荒っぽい変動も。
対して後者は、米NSC調整官が「北朝鮮はロシアに弾道ミサイルを提供した」ことを明らかにするなか、英政府はさらに一歩進め、「ロシアは北朝鮮から調達した弾道ミサイルをウクライナへの攻撃にすでに使用した」と発言。強い非難に動いていた。一方、それとは別に韓国軍によると、「北朝鮮が5日午前、軍事境界線に近い延坪島などに向けて、200発あまりの射撃を行った」という。住民への避難命令が発出されるなど、抜き差しならぬ状況になってきた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、年末年始に移動平均の200日線(143.20円レベル)を一時下回ったものの、ここにきて再び回復する展開。それどころか、現在急下降をたどっている21日線も「しっかり」と上抜けてきた感がある。本日NY時間には注目の米雇用統計発表を控えていることもあり油断は禁物だが、少なくともドルの下値リスクが軽減されたことは間違いなさそうだ。ちなみに、本日東京夕方に145円を超えてきたことで、フィボナッチの観点からは次のポイントは146.10円レベルとなる。
市場は依然として日米欧による金融政策への関心が高い。うち日本については、「早期政策金利修正が難しくなった」といった見方が広がりつつあるものの、日経新聞は引き続き「中小賃上げを聞き取りで確認できれば4月解除」といった論調を掲げていた。一方、米国についても前記したように、昨日発表された米経済指標がこぞって良好。それもあり、米利下げ観測が後退しているようだ。いずれにしても、発表される米雇用統計に注目。市場では良好な内容、つまりは上振れ期待が強いだけに、悪い数字が出た際の反応により注意が必要だろう。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は高値151.92円を起点に140.26円まで下落したことに対する、フィボナッチで見た38.2%戻し144.70円レベルをここにきてしっかりと上抜けてきた。抜けるにしても、もう少し時間がかかるイメージを持っていたので、ドル高の進行スピードは想定よりもだいぶ早い。そんなフィボナッチでいうと、上記の半値戻しは146.10円レベル、61.8%戻しは147.45-50円となる。後者はともかく、前者については良好な米雇用統計が発表されたりすれば、トライする可能性もあるだろう。

本日は米経済指標として、12月雇用統計や同ISM非製造業景況指数などが発表される予定だ。うち、とくに注目を集めているのは前者だが、昨年は「雇用統計発表後の米経済指標を受けて相場が再度荒れる」といった展開も観測されており、発表後の市場動静にも十分に注意を要したい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは144.30-146.00円。ドル高・円安方向は本日東京高値145.25-30円が最初の抵抗。抜ければ146.10円のフィボナッチポイントを目指す。
対するドル安・円高方向は、昨日NY時間などに揉み合った144円半ば挟みをめぐる攻防に注目。しっかり下回ると21日線などが再び意識されそうだ。

強い米雇用統計を期待、内容次第で波乱も

ドル円日足


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