米FOMCに注目、ドットチャートへの関心高い(12/13夕)

13日の東京市場はドルが小高い。一時下値を試す局面も見られたが、終盤にかけてドルは買い戻されている。

米FOMCに注目、ドットチャートへの関心高い(12/13夕)

米FOMCに注目、ドットチャートへの関心高い

〇ドル円、145.45レベルで寄り付きドル売り先行。終盤に掛けて逆行高の展開で145.90近くまで上昇
〇米FOMC、市場の関心は「ドットチャート」 来年4回程度の利下げを織り込みつつある
〇短期的には145円台を中心とした144.50-146.50の小さな2円レンジを形成
〇FOMC結果発表、パウエル議長会見の前後の時間帯は荒っぽい価格変動をたどる可能性も
〇ドル高・円安方向は一昨日高値146.59をめぐる攻防に注目。上抜けると147円台回復も
〇ドル安円高方向は145円レベルが最初のサポート。下回っても144.70-80が次のサポートで下値は底堅い
〇欧米時間のドル円予想レンジは145.00-146.60

<< 東京市場の動き >>

13日の東京市場はドルが小高い。一時下値を試す局面も見られたが、終盤にかけてドルは買い戻されている。

ドル/円は145.45円レベルで寄り付いたのち、当初はドル売り先行。145.20円レベルまで一時を小緩んだ。しかし切り返すと、終盤に掛けてはドル逆行高の展開に。寄り付きレベルを超え145.90円近くまで上昇し、16時現在ではそのままドル高値圏を維持、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「日本の政治ファクター」と「中国情勢」について。
前者は、自民党最大派閥の安倍派を主とした、いわゆる「裏金疑惑」が株式を中心とした金融市場でも引き続き話題に。野党第一党の立憲民主党による「内閣不信任決議案提出」が取り沙汰されるなか、安倍派だけでなく「岸田派もパーティー収入の不記載が発覚」し情勢はさらに悪化している。一方、そうしたなかNHKが「安倍派の萩生田政調会長が辞任の意向固め近く辞表提出へ」と報じたほか、世耕参院幹事長も辞任する意向を固め政権関係者に伝えたとされている。昨年12月にも話題となった閣僚などの「辞任ドミノ」が今年も起こる可能性がありそうだ。なお、岸田首相は本日18時過ぎに記者会見を行う予定とされ、前述した裏金疑惑などにどう答えるのかも注目だ。

対して後者は、中国の習国家主席は訪問先のベトナムで、グエン・フー・チョン書記長と会談し「関係を重視する姿勢を示した」とされている。また、国営中央テレビは、共産党・政府が来年の経済政策を話し合う「中央経済工作会議」を開き、景気の冷え込みが続くなか、財政政策を強化する方針を示したと伝えていたものの、日経新聞は「中国、広がるデフレ輸出」と報じたうえで、中国経済は内需が冴えずに企業が過剰在庫を国外で安く売る動きが広がっていると指摘していた。状況の好転はそう簡単でないかもしれない。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、終日を通せば1.5円近い変動でなかなかの値動きをたどっているが、7日に一日で5円強動いたこともあり、比較すると少しずつだが落ち着いてきた感もある。しかし、本日は今週で最大の注目要因である米FOMCの結果が発表されることで、再び大荒れの相場付きをたどる可能性も取り沙汰されていた。さすがに、141.62-151.92円という大きな10円レンジ内にはとどまりそうだが、それでも荒っぽい変動には要注意だ。
引き続き日米欧の金融政策が注目されるなか、本日いよいよ先陣を切る格好で米国の政策金利発表が実施される予定。政策金利そのものは「据え置き」との見方が優勢でサプライズは予想しにくいが、市場の関心はそこでなく「ドットチャート」などにある。来年に掛けての見通しが、より注視されていることは間違いない。市場はすでに来年4回程度の米利下げが実施されることを織り込みつつあるものの、果たしてそこまで弱気な見解を示すのだろうか。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は大きな10円レンジを形成すると同時に、短期的には145円台を中心とした144.50-146.50円といった小さな2円レンジを形成している。まずは、その2円レンジを放れることが出来るのかにまずは注目だ。ちなみに個人的には、抜けるとすれば上方向のイメージなのだが、日銀による金利正常化期待なども含めて下方向への放れを期待する向きも少なくない。

本日は米経済指標として、11月の生産者物価指数などが発表される予定となっており、そちらも一応要注意。しかし、やはり主役はそののち明らかになる米FOMCの結果発表などか。パウエルFRB議長会見を含め、前後の時間帯は荒っぽい価格変動をたどる可能性もある。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは145.00-146.60円。ドル高・円安方向は一昨日高値の146.59円をめぐる攻防に注目。上抜けると147円台回復も。
対するドル安・円高方向は、145円レベルが最初のサポートで、下回っても144.70-80円が次のサポートに。下値はなかなか底堅いイメージだ。

米FOMCに注目、ドットチャートへの関心高い

ドル円日足


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