東京市場のドルは145円台半ばでのもみ合い、FOMC後の乱高下には警戒
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、明日未明に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちの状況となり、145円台半ばでのもみ合いとなった。
昨晩の海外時間では、米消費者物価指数(CPI)が前年同月比3.1%上昇と市場予想通りの内容となった。発表直後こそ144円台に入る場面は見られたが、売買一巡後は145円台半ばで推移。米10年債利回りも4.1%台半ばから4.2%台まで上昇した後は落ち着いた動きを見せたことで、静かな地合いとなった。
東京時間では、朝方の12月の企業短期経済観測調査(日銀短観)で大企業製造業の景況感が想定以上に改善したものの、目立った円買いは入らず。FOMC前で様子見ムードが強まり、終始145円台半ばでのもみ合いとなった。株式市場では、日経平均が昨日同様、上げ幅を縮小するような地合いとなったが、為替への影響は限定的だった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:145円44銭
高値:145円71銭
安値:145円19銭
終値:145円56銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円01銭
高値:157円19銭
安値:156円78銭
終値:157円07銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円37銭
高値:95円56銭
安値:95円32銭
終値:95円46銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円75銭
高値:182円86銭
安値:182円51銭
終値:182円80銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32973円47銭
高値:33104円47銭
安値:32864円38銭
終値:32926円35銭(前日比+82円65銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
19時00分、欧、11月ユーロ圏鉱工業生産指数(前月比)、前回:−1.1%、市場予想:−0.4%
19時00分、欧、11月ユーロ圏鉱工業生産指数(前年比)、前回:−6.9%、市場予想:−4.4%
22時30分、米、生産者物価指数(前月比)、前回:−0.5%、市場予想:0.2%
22時30分、米、生産者物価指数(コア)(前月比)、前回:0.0%、市場予想:0.3%
22時30分、米、生産者物価指数(前年比)、前回:1.3%、市場予想:1.1%
22時30分、米、生産者物価指数(コア)(前年比)、前回:2.4%、市場予想:2.2%
24時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:−463.0万バレル
28時00分、米、FRB政策金利、前回:5.25%−5.50%、市場予想:5.25%−5.50%
28時30分、米、パウエルFRB議長の記者会見
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、遅行スパンが実線を下回っているほか、雲下限も下放れておりトレンドは悪化している。一方、ボリンジャーバンドでは、−2σは拡大しているが、足元の相場の落着きを受けて「バンド・ウォーク」は回避された。
短期的には、142円前半で推移する200日移動平均線(MA)水準で長い下影(下ヒゲ)を二本残したことからリバウンドが入りやすい状況ではある。一方、11月13日の年初来高値151円95銭を起点とした上値抵抗ラインを上抜けていないことから、調整は継続との見方もできよう。
昨晩のCPIはコア含め、すべて市場予想通りの結果となった。ドルは一瞬144円台に入る場面は見られたが、10年債利回りともども落ち着いた推移だ。FOMCおよび明日夜の欧州中央銀行(ECB)理事会の結果発表待ちの準備万端といった雰囲気である。
今回のFOMCのコンセンサスは「政策金利5.25%(下限)−5.50%(上限)据え置き」と「2024年末のドットチャートは4−5回程度の利下げを見込む」となっている。11月中旬から12月初旬の市場はだいぶ弱気のバイアスが強まっていたことから、コンセンサス通りの結果となったとしても、過度な警戒感が後退してドルはやや買戻しが入る可能性はあろう。
先週は、植田和男日銀総裁の発言でドルが乱高下したが、乱高下する前のドルは147円水準で推移していた。米10年債利回りの水準にもよるが、コンセンサス通りの内容だったとしても、短期的には「アク抜け」が意識されてドルは147円台のしっかりの展開となろう。もちろん、2024年末のドットチャートの水準が、3回程度の利下げを織り込む内容だった場合、もう一段のドル買いの流れを想定しておきたい。今晩の上値メドは148円50銭、下値メドは145円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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