東京市場のドル一時149円割れ、薄商いのなか雲上限149円水準がサポートとなるか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日米株の下落などが影響して、148円89銭まで売られる場面が見られた。
先週末の海外時間では、11月の米製造業PMIが市場予想を下回った一方、サービス業PMIとコンポジットPMIがともに市場予想を上回るなど、経済指標はまちまちな結果に。米10年債利回りは4.48%と若干上昇したが、債券市場などの短縮取引に伴い、参加者は限定的となり、ドルは149円台半ばでの小動きとなった。
東京時間では、時間外で米10年債利回りが4.5%台前後で推移したものの、米株先物や日経平均が軟調に推移したことをきっかけに、リスク回避のドル売りが優勢となった。ホリデーシーズンに伴い海外の参加者が減少していることなども影響してか、さほどもみ合うことなくドルはあっさりと149円台を割り込んだ。売り一巡後は149円台を回復したことから、ポジション調整的な売りとみられる。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円52銭
高値:149円68銭
安値:148円89銭
終値:149円13銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円65銭
高値:163円72銭
安値:162円94銭
終値:163円30銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:98円44銭
高値:98円48銭
安値:97円81銭
終値:98円06銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:188円47銭
高値:188円53銭
安値:187円61銭
終値:188円07銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33710円03銭
高値:33811円41銭
安値:33397円04銭
終値:33447円67銭(前日比−177円86銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
23時00分、欧、ラガルドECB総裁が欧州議会に出席
24時00分、米、新築住宅販売件数、前回:75.9万件、市場予想:72.5万件
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、遅行スパンが実線の水準でもみ合っているが、149円前後で推移する雲上限をサポートとした格好に。ボリンジャーバンドでも、拡大する−2σの水準より上で推移し、下げ渋る動きが見られており、短期的な急変動は一服。今週は、149円台半ばまで徐々に切り上がる雲上限を意識した展開となりそうだ。
149円台半ばまで値を戻したことから、11月13日の年初来高値151円95銭から、21日安値147円15銭の下落幅(4円80銭)の50%戻しに成功した。「半値戻しは全値戻し」という格言通りの反発を期待したいところだが、来年にかけて日米金利差がじりじりと縮小する可能性が高いことや、150円台では政府・当局による為替介入懸念が高まりやすいことを考慮すると、ドル高円安の原動力だった円キャリートレードの活発化は難しい。
一方、為替介入の可能性が相対的に低いとみられる欧州通貨やオセアニア通貨は、引き続き円キャリトレードが活発化することで円安傾向が続く可能性はある。特に、年初来高値を更新した豪ドルは、2014年12月以来となる100円の大台を目指した強い動きを期待したいところだ。NZドルとともにオセアニア通貨の動向は注目である。
今晩の海外時間では、米新築住宅販売件数以外、目立った欧米経済指標の発表や金融当局者による講演等は予定されていない。米国は休み明けでもあるため、積極的な売買は手控えられた様子見ムードが強い地合いを想定する。薄商いだった東京時間でのドル売りに対する買戻しが多少は入りそうだが、足元、居心地の良さそうな日足の一目均衡表の雲上限の149円前後をサポートとしたもみ合いとなりそうだ。上値メドは東京時間の高値水準より下の149円40銭、下値メドは148円70銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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