ドル円、予想比ハト派トーンのFOMC、議長会見受け150円台前半に反落
2日午前の東京市場でドル円は軟調推移。朝方、150.95レベルで取引の始まったドル円は、序盤もみ合った後、急速に値を下げる展開に。未明のFOMC声明文や、パウエル議長会見のトーンが以前に比べハト派的であったことを受け、時間外の米10年債利回りが4.7%近辺まで低下すると150.50を割り込み、一時150.15の安値をつけた後、東京時間正午現在は150.27レベルで取引されています。
日経平均株価は、米主要株価指数が上昇したことを受け買いが先行。未明のFOMCが政策金利を2回連続で据え置く決定をしたことや、米長期金利が低下したことから買い安心感が広がり、金利に敏感な情報技術系銘柄が主導して上昇しました。その後も底堅く、352円高で午前の取引を終了しています。
注目された未明のFOMC声明文では、「金融の引き締しまりが経済活動や雇用、インフレの重石となっていると」との内容が初めて加わり、最近の米長期金利上昇による引き締め効果をFRBが認めているとのサインが読み取れたこと、パウエル議長も会見で、追加利上げの可能性には言及したものの、上記の引き締め効果を確認、「インフレは幅広く冷えている」との認識を示した他、イスラエルとハマスの衝突拡大や米国の予算をめぐる議会の混乱などを、利上げを検討する際のリスクとして認識していることも明らかにしています。
これらの「ハト派的トーンダウン」を受け、米10年債利回りは米国序盤の4.90%台から、終盤にかけ4.73%台に急低下。ドル円も一時150.66まで下げ、150.95レベルで東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、昨晩からの反落で転換線付近まで後退。ドル買い地合いが弱まっています。サポートは本日149.73付近の21日線。
FRBのスタンスの変化と米長期金利のピークアウトが次第に見えてきたことから、ドル円は介入を待たずに下落に転じていますが、ここから海外時間にかけて150円、上記21日線の149.75レベルを試す動きとなるか注目されます。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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