東京市場のドルは149円後半での静かな攻防、様子見材料多く膠着相場は継続(23/10/23)

東京時間のドル・円は、米長期金利の上昇を背景に149円台後半での年初来高値圏で推移したが、引き続き上値も重くなり東京時間での150円台乗せは見られなかった。

東京市場のドルは149円後半での静かな攻防、様子見材料多く膠着相場は継続(23/10/23)

東京市場のドルは149円後半での静かな攻防、様子見材料多く膠着相場は継続

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米長期金利の上昇を背景に149円台後半での年初来高値圏で推移したが、引き続き上値も重くなり東京時間での150円台乗せは見られなかった。

先週末の海外時間では、米10年債利回りが4.99%と5.0%台間近まで上昇したタイミングで、150円04銭まで買われる場面はあった。ただ、中東情勢緊張化に伴う米国債買いによって、米10年債利回りの上げも一服したことから、150円台定着とはならなかった。

東京時間でも149円台後半でのもみ合いが継続した。月末の日銀金融政策決定会合での金融方針変更を予想する声や、政府・日銀による為替介入警戒が強いことから、150円台手前では買い手控えとなった。ただ、時間外で米10年債利回りが4.98%台まで上昇していることから下値は限定的、引き続き上下のレンジが狭い一日となった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円88銭
高値:149円95銭
安値:149円78銭
終値:149円93銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:158円76銭
高値:158円76銭
安値:158円52銭
終値:158円59銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円68銭
高値:94円75銭
安値:94円52銭
終値:94円64銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円25銭
高値:182円33銭
安値:182円07銭
終値:182円18銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:31151円98銭
高値:31177円41銭
安値:30974円26銭
終値:30999円55銭(前日比−259円81銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

23時00分、欧、ユーロ圏消費者信頼感指数、前回:−17.8、市場予想:−18.3

21日からFRBブラックアウト入り(金融政策に関する発言自粛)
※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。ただ、10月3日の乱高下以降、20日MAがサポートラインとして機能しているが、心理的な節目である150円も目先の上値抵抗ラインとなりつつあり、狭いレンジ推移となっている。

10月3日の乱高下以降、ドル円の膠着感は強く、10日間のヒストリカル・ボラティリティ(HV)は3.0台と今年最も低い水準となった。30日HVも4.9と今年7月上旬以来の低さである。10月3日以降は、下値を切り上げているが、150円に蓋があるかのようなチャート形状となっている。

注目していた米下院議長の空席問題は、一向に解決の兆しが見られない。先週末、共和党は3回擁立していずれも失敗したジム・ジョーダン氏をあきらめた。保守強硬派のジョーダン氏の擁立見送りで新たな人選に動くわけだが、11月17日の「つなぎ予算」失効後の米議会の混乱がいよいよ現実味を帯びてきた。

「米国債の格下げ」という事態を、債券市場は十分に織り込んでいないだろう。米国債の信用状態に対して、大手格付け機関が何かしらコメントを出すと、米国債利回りは一気に上昇する可能性がある。

一方、150円という水準は、10月3日の急変動がちらつくため、150円台から上を試す地合いとはなりにくい。また、今週26日の欧州中央銀行(ECB)理事会を皮切りに、来週にかけて日米欧の中央銀行会合が開催されることから積極的には動けない。中東情勢といった不透明要因も加わったことから、各中銀会合は慎重な見方、つまり「現状維持」とするだろうから、イベントドリブンも発生しにくい。

これだけ上値を抑える材料があると、米10年債利回りがどれだけ上昇しても、ドルの上値は重くなろう。今晩の海外時間の上値メドは150円20銭、下値メドは149円60銭とする。

東京市場のドルは149円後半での静かな攻防、様子見材料多く膠着相場は継続

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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