米FOMC終了するも材料多く油断は禁物(7/27夕)

27日の東京市場は結果「行って来い」。一時下押し機運が強まり140円を割り込むも底堅く、そののちドルは買い戻されている。

米FOMC終了するも材料多く油断は禁物(7/27夕)

米FOMC終了するも材料多く油断は禁物

〇本日のドル円、一時139.40レベルまで大きく下げるも、その後140円台へと戻す「行って来い」の展開
〇米FOMCを消化したものの、本日はECB、明日には日本の金融政策発表を控え、予断を許さない状況
〇ドル続落の可能性も否定できない反面、一転してドル急反発という展開にも要注意
〇短期的には137.25-141.95レンジ内で推移、明日の日銀会合後は波乱含みの展開となる可能性
〇欧米時間のドル円予想レンジは139.20-140.50、ドル高・円安方向は140円半ばレベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、139.40レベルをめぐる攻防に注目

<< 東京市場の動き >>

27日の東京市場は結果「行って来い」。一時下押し機運が強まり140円を割り込むも底堅く、そののちドルは買い戻されている。

ドル/円は140.20-25円で寄り付いたのち、当初はドルが強保ち合い。その過程のなかで日中高値140円半ばを示現した。しかし、徐々にドル売り機運が強まると一気に140円割れ。それでも下げ止まらず、139.40円レベルまで大きくドルは続落している。ただ、目先下値を確認後は急速なドル買戻しも。140円台へとVの字型の戻りを記録するなど、なかなかの荒れ模様をたどるなか、16時現在では140.05-10円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、注視されている日米欧の金融政策の先陣を切り、日本時間の本日未明米FOMCの結果として「0.25%の利上げ」が発表された。ちなみに今回の措置は全会一致であったとされるうえ、追加利上げの可能性にも言及されており、なかなか強気な内容とも言えそうだ。しかし、大勢としては予想の範囲内であったうえ、前述した「追加利上げ」の時期について、次回9月会合で実施するのか否かは明言しておらず、そのあたりに若干の不満を抱く強気派も。また、強気に傾斜しきれなかったパウエルFRB発言も嫌気された面があり、為替市場はややドル売り・円買いが優勢に。

対して後者は、「NATO・ウクライナ理事会」が開催され、ロシアによる合意離脱のほか、穀物積み出し港があるウクライナ南部オデッサ州などへのミサイル攻撃が改めて非難されている。そうしたなか、米国のカービーNSC調整官が「ウクライナ穀物の陸路輸送を検討している」と述べるなど、代替え案模索の動きも活発化していたようだ。一方、来年開催されるパリ五輪について、ウクライナのスポーツ相がロシア、ベラルーシの動静次第では「出場辞退も検討する」との考えを示し、一部で話題になっていたという。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は依然としてレンジ内ではあるものの、やや下値リスクが高まりつつあるとみられることは気掛かり。実際、本日東京時間には21日以来となる140円割れも観測されていた。米FOMCを消化したとはいえ、明日には日本の金融政策発表を控えており、まだまだ予断を許さない。ドルが続落する可能性も否定できない反面、一転してのドルが急反発するという展開にも注意を要する。
前述したように、昨日FOMCで米金融政策が発表されたが、それに続く格好で本日欧州時間にECB、そして明日の東京時間には日銀がやはり金融政策を発表する予定となっている。ちなみに、本日のECBに関していえば予想は「利上げ実施」。ただ、米国同様に先行きに関して市場でも見方が分かれており、そちらの動静如何ではユーロを中心に波乱含みの展開も否定できない。弱気な結果となればユーロ売りも。

テクニカルに見た場合、ドル/円は137.25-141.95円とかなりワイドではあるものの、足もとはレンジを形成しつつあるようだ。米FOMCが終了し、明日に日銀会合の結果を控えるなか、短期的には上記レンジ内で推移しそう。
ただ問題は明日の日銀会合後。上放れれば145円に向けた動きが予想される反面、底割れすると135円を目指す展開か。いずれにしても、明日の東京市場は波乱含みの様相だ。

本日は米経済指標として、4-6月期のGDP統計速報や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表されるうえ、引き続き気になる米企業決算の発表もある。明日に日銀会合の結果発表を控えているとはいえ、それらの内容次第では波乱含みの展開も。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは139.20-140.50円。ドル高・円安方向は本日東京高値140円半ばレベルが最初の抵抗。超えても141円はやや遠く、移動平均の21日線も遠のいた感を否めない。
対するドル安・円高方向は、同じく本日安値139.40円レベルをめぐる攻防に注目。下回ると139円前後がターゲットに。

米FOMC終了するも材料多く油断は禁物

ドル円日足


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