米金融政策を注視、発表前後は荒い値動きも(7/26夕)

26日の東京市場はドルが冴えない。小幅ながらドルは続落し、一時140.60円レベルまで値を下げている。

米金融政策を注視、発表前後は荒い値動きも(7/26夕)

米金融政策を注視、発表前後は荒い値動きも

〇本日のドル円、夕方に掛け下げ足を速め一時140.60レベル、そのまま安値圏で推移し、欧米市場迎える
〇ドルの下値リスクが高まったとは言えず、注目の日米欧金融政策次第で再びドルが買い進まれるリスクも
〇FOMC追加利上げは織り込み済み、関心の中心は次回以降へ
〇ブルームバーグ「タカ派とハト派の衝突深まる」とメンバー内で意見の相違が深まり始めていると報じる
〇ドル高方向は本日東京高値141.20レベルが最初の抵抗。超えるとMA21日線近い昨日高値141.74目指す
〇ドル安・円高方向は、本日安値140.60レベルをめぐる攻防に注目。下回ると140円前後がターゲット
〇欧米時間のドル円予想レンジは140.00-141.50

<< 東京市場の動き >>

26日の東京市場はドルが冴えない。小幅ながらドルは続落し、一時140.60円レベルまで値を下げている。

ドル/円は140.90円レベルで寄り付いたのち、当初はドル買い先行。141円台を回復し、日中高値の141.20円レベルを示現した。しかし、そののちは徐々に値を崩し、とくに夕方に掛けては下げ足を速める展開。一時140.60円レベルまで値を下げ、16時現在でもそのまま安値圏で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、中国に関し幾つか気になるニュースが観測されていた。そのひとつは、同国共産党の最高指導部が「不動産政策をさらに緩和し、低迷する景気のてこ入れを図る方針」を示唆したこと。追加利下げについても前向きとされていた。そうしたなか、1ヵ月ほど動静の途絶えていた秦外相が免職され、後任として王政治局員が復帰すると伝えられている。また、同時に人民銀総裁に潘氏が指名されたことも明らかになった。一方、それとは別に米ポリティコが「中国、ロシアにドローンを大量輸出」と報じ、制裁違反の可能性が取り沙汰されていたという。

対して後者は、27日に開催予定の「朝鮮戦争休戦70周年」式典に合わせ、中露の代表団が北朝鮮を訪問するとして一部で話題に。たとえば、ロシアはショイグ国防相などが訪朝する見通しで、関係強化に向けた二国間会談等の実施も検討されているもようだ。なお、朝鮮中央通信は、27日の式典に先立ち、金朝鮮労働党総書記が妹の与正氏とともに朝鮮戦争に参戦した中国人民志願軍兵士の墓地を訪問したと報じていた。

<< 欧米市場の見通し >>

先週末には141.95円まで上昇したドル/円相場だが、その後はやや冴えない。前述したように本日東京時間には140.60円レベルまで一時続落していた。しかし、ドルの下値リスクが高まったとは言えそうになく、むしろ本日以降発表される注目の日米欧の金融政策次第。再びドルが買い進まれるリスクもあるだろう。本日でいえば、米FOMC発表前後の荒っぽい価格変動などには一応要注意だ。
日米欧の金融政策への関心が依然として高い環境下、本日のNY時間に米国が先陣を切り金融政策の結果を発表する。ちなみに予想される政策は「追加利上げ」だが、問題はすでにそこになく、関心の中心は次回以降について。たとえば、ブルームバーグでは「タカ派とハト派の衝突深まる」などとしたうえで、メンバー内でも意見の相違が深まり始めていると報じていたが、果たしてどういった決着をみるのか動静をしっかりと見極めたい。

テクニカルに見た場合、足もとのドル/円は先週末141.95円まで上昇したのちの調整ともいえる下押しが観測されているが、継続するか否かは米FOMCの結果次第か。
仮に続落すれば140円割れが予想され、139円台前半ぐらいまでドル安が進展しても不思議はない反面、ドルが反転高をたどれば先週末高値の141.95円が再び視界内に捉えられかねない。いずれにしても、波乱含みと言えそうだ。

本日は米経済指標として、MBA住宅ローン申請指数や6月の新築住宅販売件数などが発表されるうえ、気になる米企業決算の発表も少なくないが、やはりもっとも注視されているものは米FOMCとその後のパウエルFRB議長会見か。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは140.00-141.50円。ドル高・円安方向は本日東京高値141.20円レベルが最初の抵抗。超えると移動平均の21日線も近い昨日高値141.74円を目指す。
対するドル安・円高方向は、同じく本日安値140.60円レベルをめぐる攻防に注目。下回ると140円前後がターゲットに。

米金融政策を注視、発表前後は荒い値動きも

ドル円日足


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