各国金融政策にらみ思惑交錯、基本レンジか
〇本日のドル円、141.20-60レンジ内での一進一退、16時現在141.40-45で推移して欧米市場を迎える
〇今週の日米欧の金融政策発表をにらみつつ、140-141円台中心のドル強保ち合いをたどりそう
〇本日はFOMC初日、米7月の消費者信頼感指数やリッチモンド連銀製造業指数等の発表に要注目
〇本日欧米時間のドル円予想レンジは140.80-141.90
〇ドル高・円安方向は、本日東京高値141.60-65が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、昨日安値140.75をめぐる攻防に注目
<< 東京市場の動き >>
25日の東京市場はレンジ取引。141円半ば挟み、トータル40ポイントほどの値動きにとどまっている。
ドル/円は141円半ばで寄り付いたものの、新規材料も乏しく動意に乏しい。141.20-60円といったレンジ内での一進一退で、明確な方向性も乏しかった。ただ、今週は週末にかけて注目の日米欧の金融政策発表が控えていることもあり、「嵐の前の静けさ」というところか。16時現在では141.40-45円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「北朝鮮情勢」と「中国情勢」について。
前者は、米原子力潜水艦「アナポリス」の韓国海軍基地入港に反対した動きか、北朝鮮が24日深夜、またもや弾道ミサイル2発を東岸沖へ発射したようだ。いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)外の日本海に落下したという。そうしたなか、国連は中国に対北朝鮮制裁の「厳格」実施を要求し、中国国連代表部の報道官はツイッターで、それにしっかり応える旨を明らかにしていた。なお、中国共産党で党外交を担う対外連絡部は、李政治局員率いる代表団が26日から北朝鮮を訪問することを発表している。
対して後者は、米紙WSJが「中国の失われた10年」などと題し、日本のバブル崩壊後になぞらえた記事を配信したことが話題に。そうしたなか、中国共産党中央政治局は、マクロ経済政策の調整を強化し内需拡大に注力する方針を示しているが、果たしてどこまで効果をあげることが出来るのか未知数だ。一方、香港の裁判所は、経営難に陥っている中国不動産開発大手、中国恒大集団のオフショア債務再編をめぐる判断を9月に示すと表明。一部で話題になっていたという。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は先週末には141.95円まで上昇するなど、3日連続の戻り高値更新をたどっていたが昨日は更新できず。ドルの高値は141.81円だった。フィボナッチポイントなども近い142円レベルは短期的な抵抗となっている感がある。次の材料である日米欧の金融政策発表をにらみつつ、いましばらくは上値も重いが下値も堅いということで、140-141円台を中心としたドル強保ち合いをたどる可能性もありそうだ。
日米欧の金融政策への関心が依然として高い環境下、日銀とFRBそしてECBが今週それぞれ会合を開き金融政策の結果を発表する。ちなみに、今回予想される単純な政策だけを取り上げると「FRBとECBは追加利上げ、日銀は現状維持」−−との見方が有力だ。いずれにしても、それぞれの会合結果を見極めたいとの向きが多いが、NY時間には7月の消費者信頼感指数など、なかなか重要な米経済指標が発表される見通し。数値如何では一時的な乱高下をたどる可能性も否定できず、一応注意しておきたい。
テクニカルに見た場合、昨日レポートしたようにドル/円相場は先週末の141.95円で、ドルの上昇も取り敢えずは一服か。ただ、もちろん注視されている日米欧金融政策決定会合の結果発表後、週央から週末にかけて再び市場が大きく動意づく公算が大きく、足もとのような小動きは飽くまで一時的なものとみられている。上下どちらに動いてもよいように体制を整え、状況をしっかりと見極めたい。
本日は米経済指標として、7月の消費者信頼感指数や同リッチモンド連銀製造業指数などが発表されるうえ、米企業決算の発表も少なくない。また、結果発表は明日だが米FOMCがいよいよ始まることになる。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは140.80-141.90円。ドル高・円安方向は本日東京高値141.60-65円が最初の抵抗。超えると先週末高値の141.95円を目指す。
対するドル安・円高方向は、昨日安値140.75円をめぐる攻防に注目。ただ割り込んでも底堅そうで140円台では下げ止まる展開か。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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