日米欧金融政策にらみドルは強保ち合いか(7/24夕)

週明け24日の東京市場はドルが小安い。基本はレンジ内のなか、ドルはやや上げ渋りの展開をたどっている。

日米欧金融政策にらみドルは強保ち合いか(7/24夕)

日米欧金融政策にらみドルは強保ち合いか

〇本日のドル円、ドルがやや冴えず、日中安値141.35レベルへと小緩む局面も
〇次の材料にらみつつドル上昇も目先は一服か、140-141円台を中心に強保ち合いをたどる可能性も
〇週央から週末にかけドル高方向に動けば、年初来高値145.07も再び視界内に入るか
〇週半ば以降に予定されている日欧米の金融政策決定会合の結果発表に要注意
〇本日は6月シカゴ連銀全米活動指数、7月の製造業PMI速報等の発表予定、数値次第で波乱の展開も
〇本日欧米時間のドル円予想レンジは140.50-141.90
〇ドル高・円安方向は、本日東京高値141.80-85が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、本日東京安値に近い141.20-25が短期のサポートか

<< 東京市場の動き >>

週明け24日の東京市場はドルが小安い。基本はレンジ内のなか、ドルはやや上げ渋りの展開をたどっている。

先週末22日未明、またもや北朝鮮による巡航ミサイル発射が確認された。一方、23日投開票のスペイン総選挙は出口調査などの結果として、右派・国民党が第1党になる公算が高いと伝えられている。
そうした状況下、ドル/円は141.80円前後で寄り付いたのち、ドルがやや冴えない。下値も堅く大きく崩れることはなかったが、それでも日中安値141.35円レベルへと小緩む局面も観測されていた。16時現在ではドルが若干買い戻され141.50-55円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「日本の金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、今週の注目材料のひとつである日銀会合とその結果発表について、週末22日付の読売新聞が「長期金利の利回り上限(0.5%)について見直しを議論することがわかった」と報じ一部で話題に。ただ、本日早朝に神田財務官は「日銀の金融政策についてコメントする立場にない」と平静を装うコメントを発していたようだ。また別途、磯崎官房副長官からは「具体的な手法は日銀に委ねられるべき」としたうえで、「共同声明に沿って必要な措置を適切に講じることを期待する」との発言が聞かれていた。

対して後者は、共同通信が「香港政府は日本水産物の検査を強化、通関が遅れるケースが増えている」などと伝える反面、中国本土は国内の経済情勢がよほど悪いのか中国商務省が「日米欧、韓国の商工会議所と30社以上の企業を招き、反スパイ法などについて説明する会合を開いた」と発表するなど、ある種の日韓を中心とした懐柔策も目に付く。さらに、「中国外交トップ、首脳会談再開にらみ日中韓の高官級協議を打診」、「日中韓中銀総裁会合を4年ぶりに開催、経済・金融情勢で意見交換」−−といった報道も観測され、大きな軌道修正に動いているようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は14日に安値137.25円を示現後、先週末には141.95円まで上昇。わずか1週間で5円近い戻りを達成してきた。それもあり、リスクという意味では再びドル高方向にバイアスが掛かるものの、日本当局による円買い介入警戒感なども取り沙汰され、次の材料にらみつつドルの上昇も目先は一服か。足もとは140-141円台を中心に、ドルは強保ち合いをたどる可能性も否定できない。
日米欧の金融政策への関心が依然として高い。日銀とFRBそしてECBが今週それぞれ会合を開き金融政策の結果を発表するわけだが、今回予想される単純な政策だけを取り上げると「FRBとECBは追加利上げ、日銀は現状維持」−−との見方が有力。ただ、市場は今回はもちろん次回以降の会合に目が向けられており、実際FRBやECBの場合には「次回の利上げが休止されるのか否か」への関心も高い。いずれにしても、週の半ば以降に予定されている一連の金融政策決定会合の結果発表に要注意だ。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は高値145.07円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しに近い141.95円まで戻してきたところで、ドルの上昇も取り敢えずは一服か。前述したように、今週の日米欧金融政策決定会合の結果発表待ちといった様相を呈している感もある。ただ、逆に言えば週央から週末にかけて再び市場が大きく動意づく可能性もありそうで、それがドル高方向であれば年初来高値145.07円も再び視界内に捉えられかねない。

本日は米経済指標として、6月のシカゴ連銀全米活動指数や7月の製造業PMI速報などが発表されるうえ、米財務省による2年債の入札も実施される見通しだ。今週、日米欧の金融政策がもっとも注視されていることは間違いないが、それでも本日発表米指標の数値如何では波乱の展開も。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは140.50-141.90円。ドル高・円安方向は本日東京高値141.80-85円が最初の抵抗。超えるとフィボナッチポイントの142.05-10円を目指す。
対するドル安・円高方向は、東京安値に近い141.20-25円が短期のサポートか。ただ割り込んでも下値は堅そうで140円半ばでは下げ止まりそう。

日米欧金融政策にらみドルは強保ち合いか

ドル円日足


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