米休場で材料も乏しい、基本はレンジ取引か(7/4夕)

4日の東京市場はドルが小安い。値動きは30ポイント強で、基本はレンジながら終盤に掛けてはややドル売りが目に付いた。

米休場で材料も乏しい、基本はレンジ取引か(7/4夕)

米休場で材料も乏しい、基本はレンジ取引か

〇本日のドル円、144.65-70で寄り付き基本はレンジ取引だったが、終盤に掛けてややドル売りが目に付く
〇ドル円は昨日一時144.91まで上昇するも年初来高値更新に失敗、しかし引き続きリスクはドル高方向
〇市場は今週末発表の米雇用統計の内容を注視、今週は他にも重要な指標の発表が予定される
〇本日は米独立記念日のため新規材料は乏しい、基本的に144円台で次の方向性を探る動き続く可能性
〇欧米時間のドル円予想レンジは144.00-144.90、ドル高・円安方向は144.91、145.07などが抵抗か
〇ドル安・円高方向は、昨日安値143.99の攻防にまずは注目

<< 東京市場の動き >>

4日の東京市場はドルが小安い。値動きは30ポイント強で、基本はレンジながら終盤に掛けてはややドル売りが目に付いた。

ドル/円は144.65-70円で寄り付くなか、ドルがやや弱含み。早い段階に神田財務官が口先介入、「米国を含め各国当局とほぼ毎日意見交換をしている」と発言したこともあり、ドルの上値は重い。寄り付きレベルから上にはなかなか行き難かった。そうしたなか、夕方に掛けてややドル売りが目に付き、16時現在では144.40-45円の安値圏で推移、欧米市場を迎えている。
なお、豪ドルが対円などで一時大きく値を崩す。事前予想通りではあったが、豪中銀の政策金利据え置きが嫌気されていたようで、対円では96.70円レベルから96円前半へ。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策と日本の為替政策」と「中国情勢」について。
前者は、昨夜発表された米ISM製造業景況指数が悪化。それも2020年5月以来の低水準まで落ち込んだことが嫌気されると、ドルの弱材料に。ただ、昨3日は独立記念日前で米債市場が短縮取引になったことが幸いしたのか、ドルは急落後値を戻す展開で、ダメージも最小限にとどまった。一方、ドル/円の実勢相場が144-145円で推移していることもあり、前述した神田財務官のほか鈴木財務相からも円安けん制発言が。「財務官レベルで米国と緊密に連携を図っていることは事実」とのコメントが聞かれている。

対して後者は、米財務省が、イエレン財務長官は6-9日に中国北京を訪問すると発表するなか、別に幾つか興味深いニュースが伝えられている。そのひとつは、中国商務省が発表した半導体の材料などに使われる希少金属のガリウムとゲルマニウムの「輸出規制」措置について。米国などの半導体輸出規制に報復する狙いがあることは間違いなく、日本も西村経産相から「中国側に意図や運用方針を確認する考え」が指摘されていた。また、IAEA事務局長が来日し福島第1原発の処理水の海洋放出に関する調査などを実施するなか、中国の呉駐日大使は「科学への尊重が見られない」と非難したうえで、改めて「海洋放出の強行を中止するよう希望する」との発言も聞かれていたもよう。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は昨日一時144.91円まで上昇するも、先週末高値145.07円にはとどかず。つまり、年初来高値の更新が再び失敗した格好だが、リスクそのものはそれでもドル高にバイアスか。前述した145.07円を超えれば、高値151.94円を起点とした大きな下落に対するフィボナッチ76.4%戻しの146.10円を目指すという流れそのものに変化はみられない。足もとは介入警戒感に上値を抑制されているが、円安再開の動きにも一応要注意だ。
市場の関心は引き続き日米欧の金融政策。そうしたなか、とくに今週末発表される米雇用統計の内容を注視している向きもあるようだ。また、それ以外でも今週はなかなか重要な指標の発表が予定されているものの、本日は米独立記念日ということもあり指標発表を含め、新規材料は全体的に乏しい状況。予断を許さないものの、ドル/円は基本的に144円台で次の方向性を探る動きが続く可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は昨日の欧米時間に一時144円割れをワンタッチするも、すぐに反発に転じ一時は144.80円台までVの字型の回復。そののち、本日東京も終日144円台で推移するなど、ドルの基調の強さは明らかだ。前回高値145.07円を超えれば、146円台を目指す展開が見込まれている。
それに対してドルのサポートは昨日安値143.99円。しかし、当局介入でもない限り、仮に割り込んでも下値は限られそう。

本日は独立記念日の休場もあり、米経済指標や通貨当局者の講演などはとくに予定されていない。また欧州などの材料も乏しく、全体的に手掛かり材料難といった感を否めない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは144.00-144.90円。ドル高・円安方向は昨日高値144.91円、そして先週末高値145.07円などが抵抗として意識されている。
対するドル安・円高方向は、やはり昨日安値の143.99円の攻防にまずは注目か。ただ仮に下回っても、143円台にサポートは多く底堅いイメージだ。

米休場で材料も乏しい、基本はレンジ取引か

ドル円日足


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