米FOMC注視、予想は「金利据え置き」
〇本日のドル円、140円前半を中心とした30ポイント程度のレンジ取引
〇140.30レベルを付けるなどレンジ上限に迫る局面もあり、上抜けることが出来るかに注目が集まる
〇FOMC関連はドットチャートの内容とパウエル議長の会見要注視
〇ドル高円安方向は、昨日抜けられなかった6/5高値140.45が最初の抵抗、抜ければ140.93を目指す
〇ドル安円高方向は、139.30-40まで切り上がってきた21日MAを巡る攻防に注目
〇欧米時間のドル円予想レンジは139.10-141.10
<< 東京市場の動き >>
14日の東京市場はほぼ横這い推移。140円前半を中心としたわずか30ポイント程度というレンジ取引に終始している。
ドル/円は寄り付いた140.25円レベルが日中高値となり上値が重い。しかし、下値も堅く大崩れするには至らなかった。日中安値は139.95円レベル。昨日発表された米消費者物価指数を受けた米FOMCへの関心が高く、基本的にはそれにらみ。16時現在では140.10-15円で推移し、欧米市場を迎えている。
なお、前日からの流れもありNZドルが対円で86.35-40円をつけ、直近の戻り高値を更新。しかし勢いは続かなかった。
一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、注目されていた5月の米消費者物価指数が発表され、前年同月比4.0%の上昇となった。事前予想を下回る内容で、2年2ヵ月ぶりの低い伸びにとどまっている。以前からレポートしているように、足もと6月の米FOMCについて利上げ見送りか否か市場の見方は拮抗していたものの、昨日の米消費者物価を受けて「利上げ休止」派が一気に勢いを増しつつあるといった声もあるようだ。また、それと当時に先行きを示すドットチャート、そしてパウエルFRB議長の会見への関心がさらに高まっている。
対して後者は、前日に国連事務総長から「ロシアが延長に応じない懸念」も取り沙汰されていた黒海経由の穀物輸出合意(黒海イニシアティブ)について、プーチン氏から「ウクライナにとって重要な外貨獲得源を提供する格好になった、騙された」などとした離脱を検討する旨の発言が聞かれていた。そうしたなか、IAEA事務局長がザポロジエ原発などを訪問。ダム決壊を受けた影響や、ウクライナによるロシアへの反攻に巻き込まれることへの懸念を受け、実際の現地調査に臨んでいたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は依然として大局的にはレンジ取引。先週来の138.76-140.45円という1.7円ほどのボックス相場もいまだ続いている。ただ、昨日欧米時間そして本日東京でも140.30円レベルを付けるなど、レンジ上限に迫る局面も観測されており、このあと上抜けることが出来るか否かが注視されている。超えればテクニカルには、140.93円の年初来高値が再び視界内に。
今週は日米欧の金融政策が発表される予定で、その先陣を本日米FOMCが切ることになる。ちなみに、見通しについては前述したように昨日発表された米消費者物価指数の悪化もあり、「金利据え置き」予想が大勢だ。ただ問題はその先。次回7月について「発表される米指標の内容次第」などといった声が優勢ではあるものの、追加利上げに否定的な向きも徐々に勢力を拡大しつつある。いずれにしても、本日の米FOMC関連には要注意。なかでもドットチャートの内容、及びパウエル議長の会見にはとくに注目しておきたい。
テクニカルに見た場合、13日のドル/円相場は前日の小動き69銭レンジから一転。1円を超える変動を記録したが、それでも138.76-140.45円という1.7円を抜けていくことは出来なかった。明確な方向性はまだ乏しい。果たして米FOMCという材料を受けてレンジ放れを果たすのか否かにまずは注目だ。
ちなみに、上抜ければ140.93円が視界内に捉えられる反面、当局の円安けん制発言には要注意。対して割り込むようだと138.44円、さらには138円割れも意識されかねない。
本日は米経済指標として、5月の生産者物価指数が発表される予定だ。前述したように、昨日発表された同消費者物価が予想を下回っただけに、同様の展開への警戒感も取り沙汰されていた。また、それとは別に米FOMCの結果公表とパウエル議長の記者会見も実施される予定だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは139.10-141.10円。ドル高・円安方向は昨日抜けられなかった5日高値140.45円が最初の抵抗。抜ければ140.93円を目指す。
対するドル安・円高方向は、139.30-40円まで切り上がってきた移動平均の21日線をめぐる攻防に注目。下回ると時間足ベースで底堅さも感じさせる139円前後がターゲットに。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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