東京市場のドルは140円水準での小動き、パウエル議長発言でストップロス発動なるか(23/6/14)

東京時間のドル・円は、5月の米消費者物価指数(CPI)の内容を受けて、7月以降の利上げが意識されたことから、主に140円台前半での推移となった。

東京市場のドルは140円水準での小動き、パウエル議長発言でストップロス発動なるか(23/6/14)

東京市場のドルは140円水準での小動き、パウエル議長発言でストップロス発動なるか

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、5月の米消費者物価指数(CPI)の内容を受けて、7月以降の利上げが意識されたことから、主に140円台前半での推移となった。

前日の海外時間で発表された米CPIは、総合が前年同月比4.0%上昇と2021年3月以来の低い伸びとなった一方、コアは前月比0.4%上昇と高止まりを見せた。まちまちの内容で6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での6月利上げの可能性はほぼ無くなったが、7月以降の利上げ再開を期待するムードが強まり米金利は上昇。ドルも発表直後は売り優勢となり、「138円台に突入か」と思われたが、7月以降の利上げ再開が意識され始めると反転、6月8日以来となる140円台回復となった。

東京時間は、今晩FOMCの発表を控えていることから、値幅30銭未満の狭いレンジでのトレードとなったが、日経平均の4日続伸などを背景に140円台をほぼ維持。重要イベントを前に、年初来高値140円95銭更新を意識した強いドル買いはさすがに見られなかったが、しっかりとした推移となった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:140円16銭
高値:140円23銭
安値:139円94銭
終値:140円12銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:151円25銭
高値:151円29銭
安値:151円00銭
終値:150円99銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円87銭
高値:95円00銭
安値:94円76銭
終値:94円81銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:176円75銭
高値:176円78銭
安値:176円50銭
終値:176円59銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33331円47銭
高値:33665円52銭
安値:33203円95銭
終値:33502円42銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

18時00分、欧、ユーロ圏鉱工業生産指数(前月比)、前回:−4.1%、市場予想:0.8%
18時00分、欧、ユーロ圏鉱工業生産指数(前年比)、前回:−1.4%、市場予想:0.6%
21時30分、米、生産者物価指数(PPI)(前月比)、前回:0.2%、市場予想:−0.1%
21時30分、米、生産者物価指数(PPI)(食品・エネルギー除くコア)(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.3%
21時30分、米、生産者物価指数(PPI)(前年比)、前回:2.3%、市場予想:1.5%
21時30分、米、生産者物価指数(PPI)(食品・エネルギー除くコア)(前年比)、前回:3.2%、市場予想:3.0%

23時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:−45.2万バレル
27時00分、米、FRB政策金利(上限金利)、前回:5.25%、市場予想:5.25%
27時00分、米、FRB政策金利(下限金利)、前回:5.00%、市場予想:5.00%
27時30分、米、パウエルFRB議長の記者会見

※FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)
※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。拡大する+2σに沿った上昇が見られたが、5月30日に年初来高値140円95銭をつけた後は、上値が重くなっている。

日足の一目均衡表では、雲上限(134円89銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現しているが、徐々に実線が近づいており、2週間ほどで遅行スパンが実線に隠れる可能性もある。年初来高値水準で上値が重くなっていることから、足元、20日MA(139円48銭)水準でのもみ合い相場が続いている。

昨日のCPIはまちまちだったことで6月利上げ停止の材料となった一方、以前として高いコアインフレが意識され7月以降の利上げ再開機運が高まるきっかけとなった。市場予想がほぼ「利上げ停止」に傾いている以上、よほどのサプライズが無い限り、今晩27時のFOMC結果発表自体を材料視するトレードはほぼ無いだろう。

しかし、27時30分からのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見は注目だ。CPI発表以降、足元、7月の利上げ再開を予想する市場関係者が多くなったことで、足元の根強いインフレの理解及びコントロールに対する発言が要注目となる。足元のドル・円は様子見ムードが強まっていたことから、発言次第では、年初来高値140円95銭を上抜く可能性も十分あると考える。仮にこの水準を上回った際、ストップロスを巻き込んだ上昇が見込めることから141円台半ばぐらいまでは瞬間的にドル買いが進むと推測する。

本日の上値メドは、年初来高値を上回る141円50銭、下値メドは20日MA水準の139円50銭とする。

東京市場のドルは140円水準での小動き、パウエル議長発言でストップロス発動なるか

ドル円日足

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