FOMCにらみだが米消費者物価の内容にも注意
〇ドル円、FOMC前に139.30-65レンジで小動き
〇短期的な方向性を喪失、ごく目先は139円台を中心としたレンジ取引継続見込む
〇明14日NY時間のFOMC結果発表で、レンジ放れする展開か
〇本日NY時間に発表される5月の米消費者物価指数への関心も高い
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ139.00-140.10
<< 東京市場の動き >>
13日の東京市場は引き続き小動き。昨日の東京時間も40ポイントほどのレンジだったが、本日はさらに狭いレンジ取引に終始している。
ドル/円は139.60円レベルで寄り付いたものの、上値は重く上げ渋りの様相。しかし、下値も堅く大崩れするには至らず、139.30-35円では下げ止まった。13-14日に実施される米FOMC待ちといった様相で、積極的な売買は手控えムード。結局139.30-65円といった取引をたどるなか、16時現在では139.55-60円で推移し、欧米市場を迎えている。
なお、ここのところ値動きが荒っぽかったトルコリラも本日は総じて静か。ただ豪ドルが堅調裡で、対円やドルで終盤にかけてとくに買いが目に付いた。
一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、米中は軍事と経済を分離させた政策をとっているようだ。後者については「ブリンケン米国務長官が今週中国を訪問し、18日に北京で当局者と会談する」ことを好感した動きが観測される反面、前者については米専門機関長官から「中国のサイバー攻撃に備える必要ある」との警告が発せられていたうえ、前日米紙WSJが報じた「中国、19年からキューバにスパイ拠点置き米国監視」報道を受けて、米NSC調整官が「中国のスパイ活動受け入れについてキューバに懸念を伝達した」ことを明らかにしている。なお、別途ウクライナが撃墜したイラン製ドローンから中国製部品が見つかった、と一部で伝えられ物議を醸していたもよう。
対して後者は、いよいよ本格化したとされるウクライナ軍による「ロシアへの反転攻勢」を受け、ウクライナは南東部で新たに3つの集落を奪還したと発表している。トータルでは7集落を奪い返したことになる。ただ、その一方で、7月17日に再び合意切れを迎えるに黒海経由の穀物輸出合意(黒海イニシアティブ)について、国連事務総長からロシアが延長に応じない懸念などが改めて取り沙汰されていた。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日のドル/円は終日を通して69銭レンジ(139.07-76円)。これは5月23日の66銭レンジ以来の小動きになる。いずれにしても、短期的な方向性を喪失しており、ごく目先については139円台を中心としたレンジ取引継続か。ただ、明14日のNY時間には米FOMCの結果が発表されることで、方向性は別にして、さすがにレンジ放れする展開も。そうした意味で「嵐の前の静けさ」かもしれず、次なる動意にしっかりと備えたいところだ。
今週は日米欧の金融政策が発表される見込みで、明14日は米国がその先陣を切る。見方については交錯しているものの、仮に「金利据え置き」でも来月の再利上げ検討を見込む向きもあるようだ。なお、明日にそんな重要材料を控えるなか、本日NY時間に発表される5月の米消費者物価指数への関心も高い。下振れした場合には、明日を待たずにドル安が進むといった見方も一部で取り沙汰されている。
テクニカルに見た場合、前述したように昨日のドル/円は69銭レンジ。そして先週来の138.76-140.45円という1.7円ほどのレンジ相場もいまだ続いている。前者はさすがに狭すぎるが、後者についてはいま少し続く可能性も否定できないだろう。米消費者物価指数の発表などを受け、先週来のレンジを放れていくのかその方向性にまずは注目だ。
本日は米経済指標として、5月の消費者物価指数が発表されるほか、米財務省による30年債の入札なども実施される見通しだ。また、いよいよ2日間の日程、明日まで米FOMCが開催される予定となっている。動静には一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは139.00-140.10円。ドル高・円安方向は先週末高値も程近い昨日高値の139.76円が最初の抵抗。抜ければ140円をトライする展開も。
対するドル安・円高方向は、ついに139円台へと乗せてきた移動平均の21日線をめぐる攻防に注目。下回ると9日安値138.76円がターゲットとなりそうだ。
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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