米FOMCに注目、来月以降の動静如何に
〇本日のドル円、安値147.15-20まで下落後は上値重い展開、16時現在147.40-45で推移
〇ここ数日147-149に形成レンジ狭まる、放れた場合次の方向性に注目
〇米FOMCとパウエル議長会見、0.75%利上げ予想、来月以降の動き要注意、内容次第では波乱要因に
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.60-148.10、148円前後に抵抗あり
〇ドル安・円高方向は、146.99レベルが最初のサポート
<< 東京市場の動き >>
2日の東京市場は、ドルが小安い。ザラ場ベースの昨日安値を更新することは出来なかったが、それでも147円半ばなどドル安値圏での推移が目に付いた。
ドル/円は148.25-30円で寄り付いたのち、しばらくはドル強保ち合い。148円前後がサポートとなり、底堅く推移したが、底割れするとそのまま日中安値の147.15-20円まで一気に下落した。安値示現後は、さすがに反発へと転じるもすでに上値は重い。148円台まで戻ることはなく、16時現在では147.40-45円で推移し、欧米市場を迎えている。
なお、本日午前にも、またもや防衛省を通じ「北朝鮮が弾道ミサイルの可能性あるものを発射」との発表がなされていた。
一方、材料的に注視されていたものは「ロシア情勢」と「幾つかの国際情勢」について。
前者は、トルコ国防相とロシア国防相、トルコ首脳とロシア首脳がそれぞれ電話会談を実施し、「穀物合意」の継続について話し合いを行ったようだ。ちなみに、プーチン氏は条件付きながら、「輸出合意の再開を検討する可能性がある」などと述べたという。一方、それとは別に、米国務省から「ウクライナの水とエネルギーの供給に対するロシアの攻撃は人的被害を悪化させることを目的としており、とくに悪質」として非難コメントが聞かれたほか、フランスがいち早くウクライナの越冬を支援し、ロシアの攻撃で損傷した水およびエネルギー関連のインフラ修復に協力することを明らかにしている。
対して後者は、バイデン米大統領と習中国国家主席の出席を受け、今月インドネシアで開催されるG20首脳会議にあわせた米中首脳会談実施に向けた調整が行われていることが話題に。そうしたなか、日独が3日に「外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)」を開くと発表されたうえ、3-4日の日程で米国務長官が訪独することも明らかになっていた。また、「麻生副総理が訪韓し2日に尹大統領と会談実施」するとの報道も。
<< 欧米市場の見通し >>
10月24日に当局が円買い介入に動いて以降、ドル/円はやや方向に欠ける動き。145-150円というワイドレンジでなかなか激しい上下動だ。しかし、ここ数日は147-149円といった具合に形成レンジが狭まってきた。落ち着きを取り戻しつつあるレンジ取引が目先は続くのか、それとも相場は煮詰まっており、レンジ放れの予兆であるのか。後者であれば、放れた次の方向に注目だ。
日米金利差が依然として市場筋の関心事項の中心をなすなか、本日は米FOMCとパウエル議長の会見が実施される予定でとくに要注意。ちなみに、市場で指摘されているのは今回が「最後の0.75%利上げ」実施で、12月の会合では0.5%利上げに上げ幅が縮小するといったもの。これが事実だとすれば、米利上げが実行されても為替市場はドル売り先行という展開をたどる可能性もある。逆に予想より強い結果となれば、再びドル買い進展も。
テクニカルに見た場合、ドル/円はなかなか激しい上下動だが結果としてレンジ内。ちなみに、移動平均の21日線は昨日そして本日もザラ場ベースで一時下回った局面も観測されたものの、結果としてサポートになっている。いずれにしても、NYクローズではしっかりと割り込めていない状況だ。果たして、米FOMC後の動きはどうなるのか、NYクローズレベルにも一応要注意。
本日は米経済指標として、EIA週間石油在庫統計などが発表される予定だが、市場の関心は低く影響も基本は限定的か。それよりも、本日は米FOMCとそののち実施されるパウエル議長の記者会見にまずは要注意。今回実施される利上げ幅にも注目だが、来月以降の動きについての関心もかなり高く内容如何では波乱要因に。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.60-148.10円。ドル高・円安方向は148円前後に弱い抵抗があり、抜ければ148.30-40円。そして148.85円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日安値146.99円レベルが最初のサポートか。下回るとフィボナッチ的にも重要な146円半ば、146円前後などを目指した続落も。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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